オバマ大統領に
「広島来るの? じゃあ折り鶴折って持ってくといいよ、好感度UPするよ」
と入れ知恵したのは私です。
ウソです。
毎度。俺です。
みなさん、サドルポジションってどんな風に記録されてます?
シートピラーとサドルレールに印つけておしまい、だといいんですが、私は気分でサドルを付け替える性癖があるのと、やや前下がりセッティングなので、ピラーとレールのマーキングだけではセッティングを再現しきれません。
そこでまず、サドルの前後位置と高さはトップチューブにサシガネ(L型の金属定規)を当てて印をつけます。
黄色いビニールテープがそれですが、ここまで堂々と貼れば目印ではなく「そういうデザイン」に見えてくるでしょう。見えてくるでしょう? ほうら、だんだんデザインに見えてくる……見えてくる……。
問題は角度。前下りの角度をどう再現するか、つねづね頭を炒めていました。じゅうじゅう。ヤグラにマーキングする手もありますが、精度が出しにくいしサドルの数だけマークする必要があるしで現実的ではありません。
こんなとき、サドルの上にスマホを横たえるだけでたちどころに角度が表示されるような、そのなアプリがあればいいのになあ。
……あった。普通に。たくさん。
……まあ、あるよね(笑)。
私が気に入ったのは最初にためしたこれ。寝かすと気泡水準器、立てると傾斜計として使えるヤーツ。メニューが英語ですが、なかなか便利です。英語と書いたら人が引いていく音が聞こえましたが気にしません。サーッ
使い方は至って簡単……というか、起動するなり計測は始まっているので「使い方はない」とも言えます。
ちなみにこいつ、日本語でしゃべります。「さんてんにど」とか「じゅういってんはちぱーせんと」とか、流暢な日本語で傾きや勾配を語りかけてきます。メニューは英語なのにそこだけ日本語ってことはOSのスピーチAPIを叩いてるんでしょう。
自転車をスタンドからおろし、サドルの上に板を渡してスマホ(iPod touchですが)を置けば計測完了。私のサドルは3.8°の前下がりでした。簡単すぎる……。
待てよ、こんだけ簡単に傾斜が測れるなら、あの坂道もあの坂道も、これを持って通り過ぎるだけで勾配がたちどころにわかるじゃないか!
ためしに近場のサイクリングコースをトレースして計測してみるべぇ、とスマホ片手にクルマに飛び乗りましたが、200mも走らないうちにまったく計測にならないことが判明。間もなく間違いを悟りました。
傾斜計とは、重力(G)の偏りを検出する計測器です。そして自動車は発進・制動・旋回する乗り物です。のべつ前後左右でたらめな方向に加速Gを作り出し続けている箱の中で「地球の重力だけ」を選択的に検出することなどムリに決まっています。高校で物理の校内実力テストが毎回零点だった私でもすぐに理解できました。止まって測るしかないですね。
そうだ、ゲレンデの斜度を測るのにも使えますね。
雑な使い方ですが、リフトの上から目でゲレンデの傾きにスマホを添わせればゲレンデのだいたいの斜度がわかります。はっきり言ってスキー場の公称斜度はあまりアテになりませんし、積雪や整備でも変わります。そもそも斜度を公表していないスキー場すらあります。リフトは基本的に等速直線運動ですから外来Gの影響も心配なさそう。課題があるとしたら、あまり寒いとスマホじたいが起動しなくなることでしょうか。
ともあれ、便利です。