毎度。俺です。
プロフェッショナリズムについてちょっと考えてしまいました。プロってなんだろうなと。
たぶん、職業上こえてはいけない一線を決してこえることがない、というのもプロとしての条件のひとつなのかなあと思いました。
仕事をしていると関係法令というものが必ずあるわけで、どんな業種でも必ずその法律に則って仕事をします。運送屋さんなら運送事業法とか道路運送車両法とか。工務店なら建築基準法とか。飲食店なら食品衛生法とか。
私の勤務先はプライバシーマークの認定事業所なので、個人情報保護法に知悉した職員が何人かいて、たとえばクライアントの顧客データを含むDBにアクセスする権限を発行するような際にも二重三重に規程によるチェックが入ります。
ほとんどの仕事で、その仕事に許される範囲が法律で決まっていて、プロフェッショナルならばその法律に触れないように立ち振る舞うことが習い性になっているはずです。新しいことや例外的なことをしようとするときは、「それってコンプラ的にはOKなの?」という部分をまず確認するクセがついています。
それができないのがアマチュアです。
いや、もっとも、プロがいやいや縛られているものに縛られないからこそアマチュアイズムが成立するとも言えますが。
プロが採算や時間の関係から妥協しなければならないことにもこだわりぬいてよいのがアマチュアですし、逆にプロなればこそこだわりぬかなければいけないことでもあっさり妥協してよいのがアマチュアです。アマチュアであることの価値はそのあたりにあります。
話がそれた。
このプロフェッショナリズムが、どうも政治家のみなさんには感じられない。
別にね、国民だってうちわが有価物だとなんか思っちゃいませんよ。私がこないだキャンプでバーベキューした時も、みんなが持ち寄ったいくつものうちわは全部何かの販促物でした。つまりタダで配っているものです。今日び、工芸品としてならともかく、日用品としてのうちわをお金出して買おうと思う人なんていやしません。普通に暮らしてれば黙ってても一年に一、二個くらいずつ勝手に増えていくのがうちわ。かといって売ろうと思ってお金に換えられるものでもない。そんなものが有価物なわけない。もらってトクしたとも買収されたとも思わない。
けどそれは単なる社会通念で、コンプライアンス的にはどうもNGだったらしい。
「ちょっと微妙だけど、まあ大丈夫だろう」でやっちゃうのは、アマチュアです。微妙にあやしいから、やめておこう。これがプロ。事なかれ主義とも言えますが、業務に支障を及ぼしそうなリスクは本能的に察知して、臆病と言えるほど慎重に避ける術を身につけているのがプロフェッショナルです。ちょっとでもヤバかったら近づかない。リスクを雑に見積もってよいのはアマチュア。リスクをとっても失うものがないから。
どうも、最近の政治家さんたちはこのへんの見積もりが雑というか甘いというか。プロとして、こことここは締める。ここにはとことんこだわる。ここには妥協する。職業としてやっているんだったら、そういったソツのなさがほしい。同じ失敗を色んな人たちが持ち回りで何度もするし。政党ってどんなヘボ会社やねんと。先輩は何も教えてくれないのかしら。これに気をつけろ、これはやっちゃダメ。ノウハウが継承されている雰囲気が微塵も感じられない。
納税者として素人に給料払うのは馬鹿馬鹿しいので、もう少しプロ意識を持ってほしいなと。晩飯を食べながら夕刊を読んでいて柄にもなくそんなことを考えておりました。