2011年08月25日

体重と生活

毎度。

今日わたくしは電車の中で、ひとつの衝撃的な法則を天啓のように悟ってしまったのだ。

その法則とは、

ある一定の運動量と食生活を続けていると、体重はある一定の値で安定する

言い換えると、太った人がある一定の摂生を続けていればしばらくはやせていくが、それはやがて止まる。同様に、やせた人が一定の不摂生を続けていると太っていくが、それもやがてどこかで止まる。止まってもなお同じ生活を続けていれば、そのまま体重は変動をしない。

たとえば私はかなり長い間体重 80kg 前後をキープしていた。特に何か努力をしていたわけではなく、毎日同程度の規則正しい不摂生をしていたのだ。食事は三度、間食はなし、缶コーヒー1日3本、夕飯は満腹するまで食い、運動はほとんどしない。この生活スタイルで俺の肉体がキープできる体重がたまたま 80kg だったということだ。

仮に、80kg の体重をキープするのに過不足ない生活スタイルのことを 80キログラム生活 という単位で呼ぶことにしよう。もし 75kg の俺が 80キログラム生活をしたら 80kg まで太っていっただろうし、85kg の俺が80キログラム生活をしたら 80kg まではやせていっただろう。そしていずれの場合も、80キログラム生活を続けている限り体重の増減は 80kg で安定するはずなのだ。

わかるかな?

つまり減量とは、今の体重より軽いキログラム生活をすることなのだ。

80kg の体重を 70kg に減らしたければ、最低でも70キログラム生活をしなければならない。73kg まで減ったけどそこで止まっちゃったのなら、きっとあなたがしていたのは73キログラム生活なのだ。その生活を続けている限り体重は 73kg で安定したままなので、食う量をさらに減らすか運動する量をさらに増やすかして体重 70kg に見合った生活スタイルにしなければならない。

逆に、80kg の人が 60キログラム生活をすれば、70キログラム生活をした場合と比べてより短時間で 70kg に到達するだろう。

問題は、目標の体重に達したときの身の振り方だ。

70kg に達したからといって「よし、ダイエットに成功した! 摂生生活終了!」とばかりに生活をかつての80キログラム生活に戻してしまったら、おわかりだろう、体重も 80kg まで戻ってしまうのだ。リバウンドなどと言われているモノの正体はこれである。体重 70kg をこの先もずっとキープしていきたかったら 70キログラム生活をいつまでも続けなければならないのだ。逆に、60キログラム生活で目標体重 70kg を勝ち取った人は、すみやかに生活を 70キログラム生活まで戻さないとそのまま 60kg まで減っていってしまう。

つまり減量とは、目標体重に達するまでの一時的な努力期間などではなく、生活スタイルの恒久的な変更なのである。

私と同じメタボの諸君。君にはそれをする覚悟があるか。

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2011年08月15日

メタボがロードに乗ったなら

今朝の定時計量は 71.8kg、初の 71kg 台に。少なくとも 83kg はあったと思われるピーク時から 10kg 以上減ったことになる。

さて、メタボ状態から 10kg 体重が減ると、現象としていったいどんなことが起こるのか。

まず、当然のことながら、洋服のサイズが合わなくなってくる。特にズボン。靴もメガネもゆるくなります、ほんとに。我々デブはもともと少し大きめの服や靴を買うクセがついているのでなおさらです。10kg もやせれば買い替えが必要になる衣料品はたくさんあると思う。

次に実感するのが寝心地の悪さ。床に煎餅ぶとんを敷いて寝る人はやせ始めたらすぐに気になり始めると思う。皮下脂肪というクッション材が薄くなり、ごつごつした骨が直接あちこちに接触するようになってくる。

また、横向けに寝たときに背骨の湾曲が大きくなりつらい(腹の肉がないので)、横向け寝でひざとひざをあわせたときに骨同士が当たって痛い、など、睡眠環境は総じて悪化の傾向がある。

当然、座り心地も悪い。駅などの固いイスに気を抜いて変な姿勢で座ると、尾てい骨が当たって痛い思いをする。尾てい骨に限らず、あちこちの骨が張り出してくるので、ぶつけると痛い。

このような「骨がどこかに当たって痛い」などという感覚は、年季の入ったメタボにとってかなり新鮮なはずである。

これは個人差あると思うが、内臓脂肪と皮下脂肪で張っていたお腹が、内圧の減少に皮膚の収縮が追いつかずにたるんでくる。すると、今までなかったところに段腹ができたり、そこがあせもになったりする。逆に太ったような錯覚に陥るが、実際にはやせている。

私にとって盲点だったのは、愛車に装着しているセミバケットシート(レカロ)のサポート感が弱くなったこと。もちろんバケットとして用をなさないほどのゆるみではないが、腰の支えがないとなんとなくさびしいものだ。

あと、深く脚を組めるようになる。今までは脚を数字の「4」のようにエラソーに開いた脚の組み方しかできなかったが、ひざの裏にもう片方のひざを当てるようなコンパクトな脚の組み方ができるようになる。特にこれで何かが便利になるわけじゃないけど、何となくカッコイイではないか。

最後に、これは男性限定だが、やせるとナニがでかくなる

冗談ではない、本当だ。ナニの根本は皮下脂肪の層よりも奥にある。皮下脂肪が蓄積すると、ナニは根本から埋まっていくのだ。やせるということは、埋まっていたナニの根本をふたたび露出させることにほかならない。本当だってば。やせるにしたがって皮が足りなくなってくるのがわかるはずだ。

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2011年08月01日

減っていく体重

前回からの続き

特定保健指導によって立てられた行動計画、その多くは「ご飯のおかわりをガマンする」「駅まで歩く」などの当たり前なものであったが、目玉と言えるものがひとつあった。

「週に一度以上スキーをする、もしくは自転車に乗る」

メタボ判定を受けたのが4月で、スキー好きにとってはまだオンシーズン。ほとんど毎週のようにスキーにでかけていた私は、体重こそ変わらないものの体型が変わってきていることを実感していた。ブッたるんでいた体のあちこちが引き締まってきていたのだ。「あれ? こんなところにくぼみがあったっけ? こんなところが盛り上がってたっけ?」 といった感じで。

私の保険指導にあたった管理栄養士さんにスキーがいい感じであることを告げると、

「でももうすぐスキーシーズンは終わってしまいますよね。何か、オフシーズンも続けられる運動はありますか? ジョギングとか……」
「いや〜、走るの大キライなんですよね。そうですね……あそうだ、自転車を持ってます。ロードレーサーっていう、競技用の」
「ではそれに乗りましょう。乗ってください(ビシィ」

と、あっさり自転車に乗ることを決められてしまった。

そうだ、私はロードレーサーを持っていたのだ。5年ほど前に、ほぼ新品のキャノンデールをほぼ半額で友人から譲り受けた。買った当初こそ喜んで乗っていたが、いつしか家でホコリをかぶってしまっていたのだった。一時期ハマッて、ローラー台まで買ったもんなあ。あれに再登場願うのは悪くない。自転車に乗るのは大好きだし。さらに言えば、スキーのオフトレに何をするかそろそろ計画を立てないと、と考え始めていたところだったのだ。自転車、ピッタリではないか!

GWまではスキーに打ち込み、GW明けからは自転車に乗ろうと決意した。しかし、5月は仕事でほとんど毎週末休日出勤という有様で、結局、実際に乗れたのは6月に入ってからだった。

さいわい、自宅の周辺は多摩サイや尾根幹線といったサイクリングに好適なコースにめぐまれていて便利。地元を低負荷高ケイデンスで毎週末じんわり2時間くらい走ろうと決めた。

レースに出るわけでもヒルクライムをするわけでもなく、自転車に乗る目的は減量と決まっているので気分的なハードルは低い。時速何キロ出さなきゃとか何マイル走らなきゃとかの縛りは設けず、「まあまあ運動になってるな」くらいでよしとする。ただし毎週末1回は走ること。

たちまち、体重がするすると落ち始めた。自転車に乗るやいなや減り始めた。

81〜83kg あたりを行ったり来たりしていた体重が、75kg まですぐに落ちた。月に 2kg 以上ずつ落ちていった勘定だ。こんなに簡単なのか。今は 74kg ちょうどくらいで少し停滞していて壁にぶちあたった感があるが、それにしてもここまでの道のりはたやすかった。

見た目も変化してきた。自転車に乗り始めて1ヶ月くらいで早くも「やせたね」と社内で声をかけられ、ひさしぶりに会う友達も口々に「やせたね」を連発。これは気持ちいい。ベルトの穴がどんどん奥へ進んでいく。衣替えで出してきた去年の短パンはブカブカではけない。俺ってやせてる!

真っ先に落ちたのはおそらく内臓脂肪だろう。おなかのタプタプ感はそのままなのに、ベルトの穴は減っていくのだ。横から見たときのお腹の厚みが薄くなっているのがわかる。「内臓脂肪はたまりやすく落ちやすい」「皮下脂肪を定期預金とすると内臓脂肪は普通預金」など言うがその通りだと思った。

やがて、全身まんべんなく皮下脂肪に覆われてのっぺりとしていた身体のそこここに見慣れぬ起伏が現れてきた。これまでの人生で一度も観察されたことのなかったくぼみ、溝、出っ張り、隆起があちこちで確認されるようになった。皮下脂肪も落ちてきているのだ。

メシをちょっと軽くして週末自転車に乗る、たったこれだけのことなのに目に見える効果があらわれてきた。こうなるとはずみがつくというか、モチベーションがあがってくる。缶コーヒーを買うときにためらいが出る。ご飯をよそうときに理性が働く。空腹は満たすのではなくまぎらわすようになる。「昨日減らした 500g が、これを食うと無駄になるな」と思う。いよいよ毎日の体重計測が気にかかるようになる。

なんだか以前とは別人のように減量にこだわり始めた私だけれど、空腹でイライラして人に迷惑をかけたり、仕事で能率が落ちたりミスが増えたりするのはオトナとして絶対にNG、と心に決めているので、食うところではきちんと食うことにしている。

朝はミニストップのグリルドッグといううまいうまいホットドッグを食うし、昼も弁当を食う。夜だってあんまりお腹がすいていると眠れないのでどんなに遅く帰っても抜くことはしない。あくまでも食事は体重が大幅に増えないようにコントロールするにとどめ、減量は自転車をメインとする。フィジカルにもメンタルにも、今のところこのやり方が自分にはピッタリのようだ。

posted by Gyochan at 13:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | メタボリック

変わっていく生活習慣

前回からの続き

メタボリック予備軍の特定保健指導として、毎日の体重計測と毎週の腹囲計測、そして行動計画の実行状況の記録を義務付けられた。WEB上にマイページを持たされ、そこへ記入していくのである。

正直めんどくさい。

最初のうちは、「どうせたいした動きなんかないんだから一週間くらいずつまとめてつければいいや」、と入力をサボッていた。しかしまあ、一週間分の記録なんかとうてい覚えていられるものではありませんね。結局、毎日入力せざるをえないことに気づく。

めんどくさいけど毎日やらなきゃいけないんだったら、めんどくささを軽減する工夫をしなければ。

最初にやったのは体重計をクローゼットの前に常設すること。クローゼットの前に体重計を置いておけば、毎朝出勤前に必ず服を着替えるのだから、服を脱いだついでに体重を量れるし、毎日かなり正確に同じ時刻の体重を記録できることにもなる。

次にやったのは、会社のPCのWEBブラウザのスタートページを保健指導のマイページに設定すること。出社してPCを立ち上げるとまずマイページがあらわれる。即座にログインしてその朝の体重と前日の行動を入力する。メールチェックやスケジュールの確認はそれから。

このふたつでめんどくささはかなりマシになった。と同時に、かなり意識が変わった。朝いちばんに自分の体重と向き合うこととなり、会社に出社するなり保健指導内容を再確認することになる。その日一日、生活習慣の改善をいやでも意識することになる。

毎朝体重を計測していて驚いたのは、前日の生活態度はかなりあけすけに翌日の体重に反映するのだ、という事実。昼・夜が外食だったりするととたんにピョコーンと体重が増える。夕食をちょっと物足りないなという程度におさえておくと、翌日の体重は前日をキープする。

こうなると、毎日の体重が気になってしょうがない。

この、体重が気になってしょうがない、体重のことが頭から離れない、という気の持ちようが減量の第一歩なのであった。(続く)

posted by Gyochan at 12:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | メタボリック

メタボリック予備軍判定

今年4月の健康診断で「メタボリック予備軍」という判定をいただいた。

まあそうだろうな、という感想。

去年スキーにハマるまでの40年弱、ひたすら運動ギライの食事好きという人生を送ってきた。おでぶちゃんと言われることはないがスリムと言われることも決してない「ちょい太」スタイルを長年維持し続けてきた。子供の頃からまったくブレることなく「ちょい太」。これはこれで立派なことだと思っていた。

成人してからも 2〜3kg の増減はあるものの一貫して 80kg あたりをキープしており(身長は 179cm)、特に努力せずとも体重が増えていかないので、少し太めだがこれが自分のベスト体重なのだろう、と勝手に楽観視していたのだった。

だがオレはメタボだった(正確には予備軍)。

メタボの判定基準 は調べればたちまちわかると思うので割愛。私は腹囲が95cmあり、かつ中性脂肪とHDL(善玉コレステロール)の値が基準値を超えたため「予備軍」という判定となった。

健診は毎年受けてるんだからもう少し早めに強めのアラートを出してくれればよかったのに、と思ったけれど後の祭り。特定保険指導というものを受けることになった。

まず管理栄養士さんと相談して生活習慣を見直す。日ごろの食生活や運動を洗いざらい棚卸しして、その中から改善できそうなポイントを抽出していくのだ。

「夕食ではご飯のおかわりをやめる」
「野菜を必ず一種類食べる」
「マヨネーズの代わりにドレッシング、できればノンオイルのものを使う」
「駅から自宅までバスの代わりに速歩で帰る」

といった行動目標を立てていく。この行動計画を守っているかどうかを日々チェックしながら、診断時 80.0kg の体重を 77.0kg に、95cm の腹囲を 90cm に、半年かけて減らしていきましょう、ということになった。

この特定保健指導の主眼は測定数値の向上ではなく、あくまでも「生活習慣の改善」にあるそうで、だから習慣化できないような(目標を達成したらすぐにやめてしまうような)行動計画は立てない。つねづね健康を気にかけることを習慣化すると言ってもよい。

行動計画のチェックと日々の計量の結果は、WEB上にマイページをひとつ与えられて、そこへ毎日記入していく。10月まで毎日である。

こんなことやってられるか、と思った。(続く

posted by Gyochan at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | メタボリック