2014年06月27日

連光寺坂の裏と表

カールおじさんみたいな顔の選手が記者会見で泣き出すシーンをニュースで見てもらい泣きしかけました。コーチ的な人が駆け寄ってきてすぐに胸を貸したところが一番やばかった。思い出しながらこれ書いてても泣きそう。一試合も見てないのに

毎度。俺です。

私の地元には多摩サイとか尾根幹線とか連光寺坂とか、首都圏の自転車乗りに人気のサイクリングコース・トレーニングコースがたくさんあります。地元、と言えるほど近いわけでもないのですが(数キロ圏内)、まあこのあたりの距離感覚からすれば地元みたいなものです。

さて、今回はそのうちの連光寺坂の話題。

連光寺坂(れんこうじざか)は川崎街道の一部をなす坂道で、トレーニングに好適な坂として近隣のサイクリストにたいへん人気があります。私も好んで走ります。

サイクリストに人気なのは主に南武線南多摩駅近くの交差点を起点に桜ヶ丘CC入口の連光寺坂上交差点(頂上)まで登る稲城市側のルート。4%までいかないダラダラ坂が2.5kmほど続きます。こちら側を「表連光寺」、反対側の多摩ニュータウン通りから登る多摩市側の坂を「裏連光寺」とサイクリストたちは呼び習わしているようです。

わたくしこの「表連光寺」「裏連光寺」の呼称をずっとあべこべに覚えておりました……。多摩市側から登るほうを表連光寺だと思っていたのです。

だって住所はこっち側が多摩市連光寺だし、こっち側のほうが栄えてるし、俺んちから見て正面向いてるし

しかしあちこちの自転車ブログを読んでいると、このへん、なんだか話の辻褄が合いません。よくよく読んでみたら、みなさん多摩市側を裏連光寺と呼んでいるようなのです。いろいろ検索して確認しましたが、稲城市側を表、多摩市側を裏とする表記が圧倒的多数でした。

え〜。

違和感

まあ、大多数の自転車乗りたちは稲城市側から登ってきて坂上で左折してしまうわけで、多摩市側が裏という扱いになるのも無理はないかなと思いますけれども。ヤビツ峠のR246側が表ヤビツで宮ヶ瀬側が裏ヤビツなのと同じですね。

わかりました。そっち側が表連光寺でもいいです私は。

間違えないようにしないと。

posted by Gyochan at 19:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | 自転車

2014年06月18日

梅雨の晴れ間に風張峠《後編》

職場で開かなくなった備品の抽斗(ひきだし)を修繕したりキシミの出る椅子に注油したりしていたら大工系の雑用を頼まれるようになってしまいました。いいけど別に。得意なわけじゃないよ。

毎度。俺です。

無事に風張峠駐車場に到着したところから。

風張峠駐車場と奥多摩周遊道路の最高地点は同じ場所にあるのですね。「東京で一番高い道路」と書かれた道標が駐車場の道路を挟んで向かい側に目立たずぽつんと立っていました。

駐車場には四阿(あずまや)があるわけでもなく、眺めがよいわけでもなく、なんというかとことん地味なスポットですね……。五日市からの約1,000mを自分の脚で登りきったサイクリストを温かく迎えるホスピタリティ微塵も感じられません。かろうじて、木陰に岩で作ったテーブルがあったのでそこでひと休みします。

記念写真を何枚か撮り、おやつに持ってきた大福をひとつ食べ終わろうかという頃にKも到着。

疲労ゼロ登頂を目指してがんばらずに登ってきたというKですが、それでもだいぶくたびれたと納得いかない様子。技巧だけでどこまで速くなれるかは確かにたいへん興味深いテーマだとは思いつつも、その一方で走力を上げる努力も必要なんじゃないのと思いましたが、そのことについては黙っていることにしました。

私はと申しますと、何分かかったかは計時していなかったのでよくわかりませんが、武蔵五日市駅から2時間以上かけて登ってきたにしてはへとへとという感じではなく、やや元気な状態で着いてしまいました。

出しきれなかった感でいっぱいです。人の事は言えない。

1,000mの標高差を余裕を残して登って来られたことについては我ながら成長したよねと思いましたが、練習という意味ではもっとがんばるべきでした。しっかり自分を追い込むまで出しきらないと走力は伸びないのですよね……。終盤もう少し踏めばよかったのでしょうけれど、残りの距離がわからない状態で踏むのは怖かったし。

事前の計画ではさらに先の月夜見第1駐車場(眺めが良い)まで降りて折り返す予定でしたが、Kも私も「できればもう登りたくない」という気分だったのでその場で折り返すことにしました。売店やトイレのある都民の森に戻ってもうひと休みします。

先ほどいったん通過した都民の森ですが、ハイカーやサイクリストで賑わっていました。サイクリストのゴール地点がハイカーのスタート地点、という図式はヤビツも同じですね。

やはり奥多摩は多摩サイあたりとは客層が違いますね。お一人様や揃いのジャージを着たチームなど様々ですが、だいたいみんなやる気のある格好にやる気のあるマシンでした。カーボン率高いし、それよりなにより、ここに集うサイクリストたちは身体の締り方が多摩サイとはまるで違う。レーパンから伸びる脚を見るとみなさんふくらはぎが割れていて体脂肪率の低さをうかがわせます。ブクブクのメタボがいません。みんな俺より全然速いんだろうなあ。

売店のあまりおいしくないカレーパンなどを補給し、たっぷり30分近く休憩してからダウンヒルを開始。あれだけ苦労して登った道も下る時はあっという間です。

途中たくさんのサイクリストとすれ違いました。中には押して歩いている人や路肩にへたりこんで休んでいる人などもいます。昼が近づいて気温もだいぶ上がってきましたからね。我々は涼しいうちに登って正解でした。フフ、俺は降りずに登り切ったぜ? ちょっと優越感です。熱中症に気をつけてね。

登りで脚を残してしまったことが悔やまれたので、下りでは駅まで精一杯踏んでいくことにします。上川乗までは爽快に飛ばしていましたが、そこから先の檜原街道は向かい風で思うようにスピードが伸びません。せっかくの下り基調なのにつまんないなと思いながら風に抗って踏んでいたらたちまち脚が終わりました。ああっ。終わるの早いよ。残りわずかだったんだね……。

あとは流すだけとなりました。

11時頃に武蔵五日市駅の駐車場に帰着。
「メシどうする?」
そんなに腹へってない
「じゃ、解散しますか……」

だらしなく解散、帰宅して今回の風張峠アタックは終了です。

posted by Gyochan at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車

2014年06月17日

梅雨の晴れ間に風張峠《中編》

たまには気分を変えようとバーテープの銘柄を初めて使うものに変更したら案の定巻くのに失敗した上に質感がまったく気に入らず結局すぐにはがしていつものバーテープを巻き直しました。こっちはうまく巻けたヨ!

毎度。俺です。

Kに前を走らせてそれとなく脚をためながら奥多摩周遊道路の入り口・九頭竜橋まで来たところまで書きましたねたしか。

ここでふたたびKの前に出ることにします。ダンシングとシッティングを交互に繰り返すKのツキ位置ではペースの上下が大きくてかえって消耗することがわかったからです。ここからは自分のイーブンペースでいきます。ケイデンスは65rpm程度を目安に、心拍がどんどん上がっていかないようにだけ注意しながら登ります。

心拍心拍と書いてますが、もちろん心拍計など持ってないので身体から感じられる動悸感だけが頼りです。心拍管理もやればやっただけためになる気がしているのですが、私には今のところそれをしてまで走力を上げる目的がないので手が出ずにいます。レースに出たいわけじゃないんです。別に。

奥多摩周遊道路は舗装もいいし眺めもよくて、きついヒルクライムをしていても気分は良いですね。鬱蒼とした樹々に囲まれて景色も見えず、自分がいったいどれほど登ったのかわからぬままひたすらペダルを踏み続けなければいけないような峠に比べると、登攀の進捗が目に見えるので励みになります。時おり「9%」などと書かれた道路標識にへこまされたりもしますが。

あと、奥多摩周遊道路を走るクルマやバイクの大半は「走ること」を目的に来ている方々ですので、けっこうスリリングな抜き方をされたりしますね。自分が後方からはブラインドの位置にいるなと思う時は極力路肩に寄るなどの自衛策が必要だなと思いました(前回登ったときは交通規制中だったのでクルマがいなかった)。

さて、眺めがよいということは日当たりもよいということ。時刻はすでに8時を大きく回り、日が高くなってきて6月の日差しがけっこうつらい。ボトルの片方に入れてきた水を頭から浴びてクールダウンしながら走ります。これは効きますね。暑さと疲労でぼんやりしていた頭が一瞬で冴えます。ちなみに、間違えたら大変なことになるので水はもう一本のポカリとは形が違うボトルに入れています。

ただし、頭のてっぺんから水をかぶるのはオススメできない。頭頂部からかぶった水は、額に吹き出た塩の結晶を溶かしながら濃厚な塩水となって眼に注ぎ込むからです。水は後頭部首筋にかけるのがよさそうですね。盛夏ですと太腿にびしゃびしゃかけるのもなかなか効果があります。どうでもいい話。

ほどよく冷却して心拍を上げ過ぎないようにエンジンを過熱させないように注意しながら走っていても、今回は何度かきつい箇所があり、ちょこちょこダンシングのお世話になりました。基本的にヒルクライムはシッティングだけで登り切ることをテーマにしている私ですが、きついもんはしょうがない。ギアを3枚ほど上げてケイデンスを落とし、心拍を落ち着かせるとともにハムやお尻の筋肉を休ませます。

これまでずっと気分転換やリフレッシュのためにするダンシングが苦手だったのですが、今回はまあまあうまくいきました。体力が延命されたという手応えがたしかにありました。

都民の森の交差点で1〜2分ほど後続のKを待ちましたが、すぐには来なそうだったし水をかぶったら妙に元気になったので先へ進むことにしました。Kも都民の森では休まず風張峠まで無休で登ると言っていたし。

しかし、都民の森から風張峠までの距離をよく把握していません。どのくらいあるのだっけ。都民の森までの道には「↑都民の森 ○km」という看板が何度も出てくるので励みになりましたが(絶望とも言う)、風張峠までの距離を示す標識はひとつもありませんでした。

まだかなまだかな、学研のおばちゃんまだかなと歌いながら登っていると、前方に駐車場が見えました。

お。来たか? と思ったらそれは「浅間尾根駐車場」でした。そうだったこれがあった。でも、だとすると、この次に出てくる駐車場がたしか風張峠駐車場のはず! しかもうれしいことにこの辺りから勾配も緩み、時おり下り勾配すらあります。ペダルも軽い

軽いけど……来ないな、風張峠。

もしや、風張峠駐車場を見落として通過してしまったのでは。延々と登り返すことになるのでは

という不安がピークに達した頃、ようやく頭上に「風張峠駐車場」の標識が出現。着きました……。

(続く)

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2014年06月16日

梅雨の晴れ間に風張峠《前編》

iTunes Music で Bone Crack っていうバンドを見つけました。このバンドがいつか日本でブレイクしてボンクラボンクラと呼ばれる日が来るでしょうか。そう考えるとワクワクが止まりません。

毎度。俺です。

悪友Kに誘われて風張峠に登ってきました。

わたくしヒルクライムは大っ嫌いですが、悪友Kは「いっさい疲労することなく峠まで登る」という省力ヒルクライムをテーマにしている男で、登攀ペースが大変ゆっくりなので、誘われたらおつきあいさせていただくことにしています。ちなみにKも私もヤビツTTに一時間かかる貧脚です。

奥多摩は去年の9月に「都民の森」まで登って以来2度目。その時は国体が開催されていて都民の森よりも上へは登れませんでした。今回は初めて奥多摩周遊道路の最高地点「風張峠」を目指します。奥多摩周遊道路の最高地点はすなわち東京で一番高い道路。これを制覇するとちょっと「やった」っていう感じですよね。

7:00に武蔵五日市駅出走。私は自宅から自走で行ける距離ですが、1,000mのヒルクライムを前に可能な限り脚を温存したかったので駅まで車載で行きましたが何か?

梅雨まっただ中ですがこの週末は幸運にもよく晴れていたのでダブルボトル体制です。私の場合、1本はポカリスエット、1本は水です。ポカリは飲む用、水は主にかぶる用です。前にも書きましたがボトルにシリコンスプレーを吹いたらボトルケージからの出し入れがスルッスルになってこれ本当に便利。

駅から上川乗(かみかわのり)までの約17km(距離行程で約半分)は道案内を兼ねて私が前を牽きます。ここまでは急勾配もなく穏やかな登り基調。沿道には民家も多く、サイクリング気分です。お天気はいいけど空気は冷たくて気持ちがいい。できるだけ軽く脚を回しながら徐々に心拍を上げていくようにウォーミングアップ。

上川乗のY字路を右に折れるといきなり山道らしさが色濃くなります。ここから峠までは一本道なのでいったんKを前に出しました。Kは「オレすごいゆっくり行くから!」と宣言。大歓迎です。ひと休みしたいと思ってたところ

Kの体力温存法は休むダンシング。勾配のきついところではケイデンスを30rpm以下まで落としてじわりじわりと登ります。一方私はその間もシッティング。今度は心拍を上げ過ぎないようにおそるおそる登ります。

上川乗から8kmあまり、九頭竜橋(くずりゅうばし)ゲートを過ぎるといよいよ奥多摩周遊道路。きれいな滝が流れ、ゲートがあり、頭上には「異常気象時交通規制 起点」という標識。ガードレールはここから先ワイヤー式になります。

来たぜ奥多摩

ここまでもいい加減登ってきましたが、ここからが本格的な登りです。

(続く)

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2014年06月13日

気がつけば包囲されていた

マツコと有吉のバラエティ番組でカンチェラーラの超人ぶりが紹介されていたみたいですね。番組を見ていた(まったくサイクルロードレースには縁がないはずの)友達の何人かがツイッターで「カンチェラーラって人すげー」とつぶやいていたのでいったい何が起きたのかと思いました。

うん、いや、まあ、カンチェももちろんすごいし特別な選手だけど、ほかの選手もみんなすごいんだよ?

毎度。俺です。

スキー用品のブランドにアトミックサロモンというのがあります。「自転車」カテゴリで書いてる記事なのでこういう書き方になりますが、「スキー」カテゴリのほうの記事を読んでくださるお客様には説明不要の有名ブランドですよね。

ATOMIC SALOMON

このふたつのブランドは、かつてはそれぞれ別々の一企業(オーストリアとフランス)でしたが、今はアメアスポーツという北欧のスポーツ商社に買収されて兄弟会社となっています。これもスキーヤーの中では常識。

で、このふたつのブランドを合わせるとおそらくシェアはダントツのトップで、それを反映してか戦略もどこか横綱相撲的です。奇策に走ることなく、正統派の製品を正攻法で打ち出してくるイメージ。良く言えば堅実、悪く言えば面白みがない。中堅メーカーは技術革新と称して突拍子もない新機軸の製品をたまに繰り出してくるのですが、そういったワクワク感をアメア陣営には感じません。

とまあそんな理由で私はだいぶ前からアンチ・アメアです。アトミックとサロモンの製品はよほどのことがないかぎり買わんぞ、と決めています。もちろん理屈の通った主義ではまったくなく、単に心情的なものです。判官贔屓の逆。トヨタ車に乗る気が起きないとか、アンチ巨人とかと同質の心理と思っていただければ。

で、だいぶ前のこと、私はアメアスポーツのWEBサイトをつれづれに眺めていたのですが、「ブランド一覧」のページを見て驚きました。何とそこに私が愛するブランドの名前があったんです。

MAVIC

えっ。

マヴィックってアメア傘下だったの!?

まじで!?

江戸の仇を長崎で討たれた気分、とでも言えばいいのでしょうか。

あれだけアメア製品は買うまいと心に誓っていながら、それを心に誓う前から私はアメア製品のファンでありユーザーだったのでした

この敗北感はなんでしょう……。

でもアトミックとサロモンは買わんぞ! マヴィックは買うけど!

posted by Gyochan at 19:30 | Comment(8) | TrackBack(0) | 自転車