毎度。俺です。
先日、このブログの「Emondaが軽すぎるワケ」と題した記事の中で
もしかしてトレックはUCIが近いうちに最低車両重量規定を見直すという確かな情報をつかんでいるのでは
と書きました。明らかにUCIの重量制限など度外視したトレック・エモンダの車重設定に違和感を感じたからです。
どうもこの予想は的中していたっぽいです。UCI理事長のダニエル・クックソンが最低重量規定についてかなり踏み込んだ発言をしているのが報じられているのです。もっとも、この記事をもってトレックがあらかじめそれを知っていたとはまったく断言できないのですが、ありそうな話です。
英語が苦手な日本人程度の英語力しかない私ですが戯れに記事を全訳してみました。必ず誤訳がありますのでよそでの引用は禁止です。
クックソン「6.8キロの車重制限よりも技術は進歩した」
現UCI規定が課している6.8キロ(14.99ポンド)の重量制限は今や薄氷の上にあるが、まだ踏み抜いてはいない。
「そもそもこのルールができたのは技術の進歩があったからだと思っていますが」UCI理事長ブライアン・クックソン氏はVeloNewsの電話インタビューに答えた。
UCI認定競技で使用される完成車の最低重量を6.8kgに制限するという現在のルールは、「ルガノ憲章」の一部として制定された。この規定は1997年初頭に作られ、今もUCI技術規定のベースになっている。この重量制限ルールは時代遅れで不要なものだと自転車業界では広くみなされている。制限以内の重量で業界標準の安全試験にパスするような自転車を作れるまでに成形技術が進歩したからだ。
今すぐこのルールが全面的に見直されるというわけではないが、現在進行中の現規定の再構築作業には含まれてきそうだ。
「重さから判断するのは雑なやり方です。今ではきわめてたやすく6.8kgを切るマシンを作れますから」とクックソン氏。「私はこのルールをすっかり撤廃してしまうつもりはありません。強度がいちばん重要であり、私は自転車がライダーを乗せたまま壊れるのを見たくはありません。クラッシュでいやというほど見ています。なので、ホイールとフレームの強度について、そして車重が意味するところを望遠鏡の反対側から覗いてみようというわけです。」
どんな変更もゆっくりと慎重に行われるだろう。重量制限をルールからなくすとしたらそれに代わる安全基準が何かしら必要になるし、重量制限を引き下げるにしても、それをどこまで引き下げてよいか判断するには近年の部材の詳細な強度分析が必要だ。
「あらゆるルール修正は突然の変更ではなくスムーズに移行することを目指して行われるでしょう。私がそうしたいだけですが、メーカーやチームも同じ考えだと思っています」UCI機材委員のドミトリス・カツァニス氏は今年初頭VeloNewsにこう語った。
強度や安全性テストの進歩によって、おそらくUCIのフレーム認証プログラムはフレームとホイール両方の安全性テストを含めるよう拡張されることになるだろう。現状、このプログラムで競技フレームに問われるのは、形状とジオメトリがUCI規則に適合しているかどうかだけだ。
UCIはすでにしかるべきホイールテストを行っているが、6.8kgルール同様に、メーカー側は無用の長物だとしょっちゅうからかっている。UCIのテストは、ホイールに大きな重しを積んで走らせどのように壊れるかを(壊れるかだけでなく、どのくらいの力なら壊れるか、壊れたホイールがどう見えるかも)試験する。このテストが嘲笑されるのは、そもそも事故の防止ではなく事故の結果のほうにフォーカスしている点だ。
組織がホイール承認プログラムを早急に実施するとアナウンスしたのは2012年のことだが、このプログラムはいまだに具体化していない。
現在の欧州委員会標準よりも厳しい安全手続きを実施することは、複雑で、そしておそらくかなり金がかかるだろう。しかし、クックソン氏の強度へのこだわりにはまだ他のオプションがいくつか残されている──もちろん、6.8kg制限を据え置くというのは論外として。
噴飯モノの訳ですみません。間違いはコメントにてご指摘ください。