「ジミーちゃん、バックル?」
「バックルバックル!!」
えーと。
毎度。俺です。
スキー場でよく見る光景のひとつ、
リフト乗り場に着くやいなやブーツのバックルをバチバチ開放するレーサー
というやつ。よく見ますよね。
見ませんか。
そうですか……。
僕はよく見ちゃうんですよね……。
霊感はそんな強いほうじゃないんですけど……。
えーと。
でまあ、そういうレーサーたちを見て「あいつらどんだけ締めてんねん」といつも思ってました。滑ってる時以外はゆるめておかないと痛くてやってられないくらいキュウキュウに締めてる、ってことでしょ。やっぱレーサーは違うな。うん。俺とは違う。
そんな風に思ってました。
あ、こんな風に書いたら続きが予想できちゃいますね……。
「なんかのきっかけで自分も思いっきり締めてみたんでしょ」
「そしたらなんか調子良かったんでしょ」
え……ええ。まあ。おっしゃる通りです……。
ブログ終わっちゃいましたけど、どうしましょ……。
じゃあここからはおいしい麻婆豆腐の作り方を書きますね。
僕は本格四川風の花椒がピリピリに効いたやつが好きなんですが、2月にかたしな高原で佐藤翔さんのポールトレに参加した時、雪がけっこう荒れてたんです。
その時、苦手な左外足のスキーがえらい叩かれました。ローリング(進行方向軸まわり)のバタつきがひどくて、「こらブーツをもっと締めなあかん!」となぜか関西弁で思ったんです。
で、自分では「これで十分」と思っていたバックルを4つともさらに1段階ずつ締めてみたのです。「ひいい、きつい……血が止まる……」と思いながら。
そしたらてきめんにブーツの暴れが改善して、主観的滑走感が飛躍的に向上しました。つまり滑ってて気持ちよくなった(※うまく滑れるようになったという意味ではありません)。カービングしててもズレにくいし、荒れていてもスキーを持って行かれにくい。雪面からのインフォメーションも気持ち豊かになりました。
こうなるとだめですね。今までこれでよしと思っていた締め具合ではどうにも物足りません。こっち(きつく締めるほう)がスキーになってしまった。
かくして、一本滑り終わってリフト乗り場に着くたびにパチンパチンとバックルをゆるめ、リフトから降りたらパチンパチンとバックルを締める、自分には関係ないと思っていたレーサーたちの習慣に私も染まりつつあります。
最後に皿に盛り付け、ネギと花椒をたっぷりかけたらできあがりです。
第1バックル、第2バックルが緩いと、ロアシェルのつなぎ目からブーツがゆがんでしまい、本来の形が維持できません。バックルをがっちり締めて初めてロアシェルの輪っかが閉じて初めて剛性のある構造になります。
第3バックル、第4バックルも同様で、あまりゆるくしていると、シェルが円筒としての形を維持できず、力が逃げてしまいます。
変な寄り道せず正解に近づいていて面白みが足りないなぁ。
そうそう。スキーのチューニングと同じで、バックルの締め具合もチューニング項目です。
めいっぱい締めた状態から少しずつ緩くしていって、どこまで緩くしても大丈夫なのか探してみると、疲れなくて操作しやすいポイントが見つかると思います。
ちなみに私はスキー用の靴下は全部同じものに統一しています。なので、バックルをひとねじりぐらいすると足のむくみとかにも対応できてぴったりにチューニングできます。
> 変な寄り道せず正解に近づいていて面白みが足りない
ご期待に添えず心苦しいです(笑)。
「バックル全開放で滑るとポジションが適正化するよ」というアドバイスもたまに見ますが、試せないんです。私のブーツはバックルをちゃんと締めた状態でピッタリなのですが、緩めるとあちこちアタッて痛いんですよね。
麻婆豆腐が雑に扱われてげきおこ
>gyochanさん
それを言ってやろうと思っていたのに、先を越された…
とは言うものの、「だから、バックルは緩く…」と言うのは嘘で、ポジションが確認できたら、しっかり締めてブーツの性能を活かしていくのが正解。
で、それに慣れていくと、今度は、かいぞーお得意の「ジオメトリ」というキーワードが登場して…
料理ネタに関しては、
「キャベツはどうした!?」(謎)
と言っておこう。
Niceは、朝だよん
>ぷるるん男爵さん
麻婆豆腐大好きなのは事実なのでええやないですか(←初めて入る中華屋では必ず麻婆豆腐を注文する男)。
3年前に見つけて気に入った(このブログで紹介までした)中華屋に先週行こうとしたら潰れてた私こそげきおこです。別の中華屋探してそこでも麻婆豆腐食ったらイマイチだったのでげきおこもひとしおです。
>KNJさん
ジオメトリの重要性はブーツがフガフガ動かなくなるとたしかに意識されますね(私はジオメトリよりアライメントという語のほうがしっくり来ますが)。
自転車の場合、シューズとビンディングの固定位置は前後左右(水平回転方向にも)自由にライダーがいじることができます(カンティングはちょっとめんどう)。
それに比べるとスキーのブーツとビンディングは調整の幅が狭いですね。フリースタイル系を除くほとんどの板でブーツセンターは一点と決まってますし、カンティングですら専門家の作業が必要ですから。
トーインやトーアウトといった極端なセッティングまで含めて積極的なアライメントで滑りを作るような思想はあってよい気がします。あった(ある)のを私が知らないだけかもしれませんが。
>gyochanさん
アライメントもいいですね。動いているときはそっちの方がしっくりくるのか。ブーツチューン的な興味で見ると、ブーツのシェルのどこに足が配置されるのか?と考えるとジオメトリかなと。
でも、気にしていることは同じです。
ブーツについているカンティング機能は、アンダーステアとオーバーステアを調整するもので、スネの角度の調整には限定的な効果しかありません。たいてい、スネの角度があわないのは他に原因がある場合が多いですしね。あれを極端な設定にするというのはなかなかないと思います。
トーイン、トーアウトは、いろいろあるみたいですよ。
ドーベルマンアグレッサーがトーアウト固定のブーツで市販されたり、
ATOMICのX20(サロモンでも同じ)という解放値10-20の重量級の選手用ビンディングで調整トリムがついたのがでたりしています。
みんな興味があるみたいです。
ちなみに私はアグレッサーを履いてトーアウト(スキーが内側を向きやすい)は、エッジの捕らえが早くなるのはすごいけど、あまり好きじゃないことが分かりました。
トーイン、トーアウトを試すならX20なのですが、ビンディングだけで7万円強ですからね。
>かいぞーさん
やっぱりあるんですね〜(笑)!
モータースポーツのアナロジィでアライメントという言葉を出しましたが、そのまま通じる部分が多くて面白いです。
運転特性のセッティングという意味ではむしろロードバイクこそセッティングの余地がないですね。出来上がった自転車のフレームジオメトリは変えられませんから……。
>gyochanさん
スキーブーツの場合は、(カントネジはあるとは言え)ネジ回したりして調整できるアライメントの要素が少ないですからねぇ。
で、形さえ合ってればいいわけじゃなくて、例えば、脛を前傾して行く時の脚(踝?足首?)の(仮想的な)回転軸とブーツの(仮想的な)回転軸が上手く合っていないと、脛の前後の動きで板がローリングしたり、ヨーイングしたりもしますからねぇ
>KNJさん
そのへん、「履き方」によってもずいぶん変わってきますよね。
とりわけ、「タンの収まり」ってけっこう大事だなと最近感じております。
足首内側のRにタンがぴったり密着するように押し込むとブーツの中で足が浮かないな、とか。
タンの芯を弁慶の骨の芯にきちんと添わせて履くと力が逃げなくていいな、とか。
>gyochanさん
履き方も最後のチューニングですよ。
スキーだって、雪質に合わせて最後にサンドペーパーでエッジ落としたりしますよね。あんな感じです。
うーん。いろいろまっすぐ身についててつまんないなぁ。
> うーん。いろいろまっすぐ身についててつまんないなぁ。
何かを身につけているというよりはこだわりが増えていくように感じていて、このままだといろんなこだわりが自分のスキーライフを息苦しくしてしまわないかとぼんやり心配もしています。自分にとって本質的なこととそうでないことを見極められるようにせねば。
いい対策を知っていますよ!
ビデオに撮って、そして何に数回レースに出ればいいんです。
かっこよく映らないこだわりはすぐに捨てられます。
タイムがでないこだわりはすぐに興味が無くなります。
だいたいタイムがでてビデオ写りがいいときってのは、かなり調子がいい時です。
そう客観視する指標を取り入れるってことで。
私は今シーズンのビデオは涙無くして見れなかった。。。
そのことです。たしかに今はタイムの出る滑りに興味津々で、とにかくロスのないカービングを追求していくのが楽しい時期なので、ほかに目が行かなくなるのはしかたないですね。