毎俺。
2日間にわたるひとり合宿でヘトヘトになり練習する意欲を失った私は最後にのんびりと行ったことのないスキー場を訪れることにしたのだった。
行き先は、武尊牧場スキー場。
関越沼田インターを使うスキー場は8つある。丸沼高原。尾瀬岩鞍。かたしな高原。尾瀬戸倉。オグナほたか。川場。たんばら。そして、武尊牧場(ほたかぼくじょう)。
私はこの武尊牧場にだけ、行ったことがなかった。未踏の地である。ちなみにサエラリゾートは営業をやめてしまったのでノーカウントである。
ペンションで主人とダベッたりしてゆっくり出てきたがそれでも駐車場はすいていた。リフト券売り場で「今日は国体で、◯◯と△△と(中略)は滑れませんがよろしいですか?」と訊かれたので、半日券にしておいた。
そう。武尊牧場は「2015ぐんま冬国体」のクロスカントリー競技の会場となっていたのだ。そのためのコース規制があるということらしい。
なるほどなるほどと言いながらとりあえずリフトで山頂まで上がろう、と思ったら山頂まで上がることすらできなかった。コース規制どころではない。武尊牧場スキー場の上半分は、既存のコースレイアウトなどすべて無視して、まるごとクロスカントリー競技場に作り替えられていたのだった。
そういうことか。
では、滑れる下半分のコースを楽しもう。
と、思ったら、ふたつのコースのうちひとつは上級者向け非圧雪急斜面だし、もうひとつのコースは真ん中で道路に寸断されていた。通常のオンシーズンは雪に埋もれてゲレンデの一部と化す道路が、国体コース整備のために引き続き道路して利用されるために、ゲレンデを真ん中でぶった切っていたのである。
いちおう誘導スタッフが雪を撒いてくれて板のままでもどうにか通行はできるが、車の通る道路である。板を汚したくないのではずして歩いて渡った。
これはもはや一般客の滑れるスキー場ではない。すいているわけだ。
半日券は13時まで滑れるが、正午を待たず武尊牧場を後にした。食事は沼田の人気中華料理屋「馬鹿旨」で餃子と四川炒飯をいただいて帰路についた。
武尊牧場、フルコース滑れる時にもう一度来よう……。