毎度。俺です。
昨シーズンお世話になった某社スキー部の合宿にこの週末また混ぜてもらいました。
今回はかたしな高原スキー場に今年から開設された SOAR ski racingのポールトレーニングに団体で参加。講師は昨シーズンまでFISワールドカップに参戦していた佐藤翔選手!
昨季までWC選手ということは、草サッカーのチームにザックジャパンの選手が教えに来てくれたようなものです(本当か?)。なんという贅沢でしょう……翔さんとSOAR ski racing についてはまた別記事で書きます。書きたいこといっぱいあります。
フリー指導はなし。最大25°の「たかね」コース中腹から両日ともGSセット(ブラシポール)を張って、午前午後2時間ずつみっちり滑りました。
トレーニング風景。この写真では上にいますが、コーチは基本下にいて、滑り出す前に無線でひとりひとりに指示を出します
トレーニングには国体で入賞するようなガチな方々も参加されていましたが、私たちにはばっくりと「角付けをしてスキーを回さずにキレに乗っていく」「スキー板・ひざ・股関節・肩を常に同じ方向を向ける」「高いラインをキープする」といった基本的な注意事項が与えられました。
私はGSスキーを持っていなかったので、手持ちの板でいちばん長い参号機 K2 Iron Maiden (174cm R20)のサイドエッジをピンピンに立てて持って行ったのですが、これがまるで使い物になりませんでした。
初日こそ新雪をひととおり圧雪しただけの弾力がある雪で(目的がレジャーであればこれほど楽しい雪はない)どうにかカービングできたものの、二日目はまるっきり。前夜降った雨が朝凍ったのか硬く締まっており(翔さんのブログでは「100本以上滑っても溝すら付きませんでした」と表現されています)、センター90mmかつロッカー形状ツインチップの参号機ではまったく歯が、いや、エッジが立ちません。ほぼ滑落といった体で滑ることしかできませんでした。
翔さんは「ツインチップでゲートを攻めるなんて斬新ですね〜」と冗談交じりに笑っていましたが、参加者はみんな内心レースをナメんなと思っていたかも。
うまい人が乗れば斬れるのかなと思って、達人かいぞーさんに履いてもらったりもしました。
板の違いが戦力の決定的差ではないということを、教えてやる!
とばかりに私のツインチップを履いて自信たっぷりに急斜面に飛び込んでいった達人ですが、直後に遠くから
こわい〜 なにこれ〜 ぜんぜん噛まない〜 こんなので滑ってるの〜
という悲鳴が聞こえてきました。フフフ、よしよし。悪いのは俺の技術だけじゃないな。やっぱり板もダメなんや。
ともかく、まともな板と同じラインを狙っても私の板ではどうしても数メーター下まで落とされるので、ズレて滑落する量をあらかじめ引き算してターンしないとポールに近づけません。また、山回りで滑落するのを一刻も早くやめたいのでポールを通過したらとっととエッジを戻して次のポールに狙いをつけます。不意に滑落してもバランスを崩さないためには常に板のド真ん中に乗っていないといけませんし、フラットに戻すのもエッジを立てるのも、ひとつひとつの動作を丁寧にゆっくり確実に噛んで含めるように板を扱わないと転びます。
「その板、結果として大リーグ養成ギプスになってますね」
かいぞー氏いわく、GSにまったく向かない板でアイスバーンのGSポールを(最低限転ばないように)工夫して滑ったことで、ライン取りやポジションやタイミングがみるみる良くなってきたというのです。そういう考え方もあるか……。
いろいろとトホホで悔やまれる内容でしたが、私なりに気づきもいろいろありましたし、進歩はあったと言っていいのかな。
硬い急斜面でのまる二日に及ぶGSトレーニングはさすがにいつもの私のたるんだレジャースキーとはまったく別モノで、泥のように疲れ果てました。帰りの車中では猛烈な頭痛とハリウッド史上最大級の眠気に襲われたため、狭山SAで一時間ほど仮眠をとってから帰りました。今も両脚の外くるぶしの上というまたまた人生初の場所が筋肉痛です。
ファミリー向けのイメージが強いかたしな高原ですが、むしろ中斜面が充実しています
よかったですね、本当のスキーに出会えて。
レース向きでない板という意味では、2001年に出たSALOMONのScream 10 Pilot 180cm(17万円)という板で、野辺山のロシニョールカップに出た時は、怖かったなぁ…
結構話題になった板だったので、「どうですか?」と聞かれたりしましたが、「堅いところ滑る板じゃないっすね」としか答えられませんでした。
「だからさぁ、ターンの最初から荷重してあげればいいんだよぉ」
と内心思いながら滑り出したのですが、リフト降りた後の緩斜面の1ターン目からだめでした。
急斜面で「よし、もっと体落とせばいけるかな?」と思ったのですが、、、あのK2噛みませんねぇ。
似たような板をたくさん持っても仕方がないので、個性的なスキーが取り揃えてあるというのは正解なのですが。想像を超えた感じでした。
ロッカーで平気、なんて言ってホントすみませんでした。
ただ、
「山回りで滑落するのを一刻も早くやめたいのでポールを通過したらとっととエッジを戻して次のポールに狙いをつけます」
これは正解だし、極意なんです。
どんなスキーを履いても刃が立たない位硬くて磨かれたホンモノのアイスバーンというものが菅平とかにはあって、そういうところで滑るときはまさに山回りで滑落する前に次のターンに入ってしまう位の気持ちで滑ります。
なので、あの動きはあっているんですよ。
逆に、グリップ力のあるスキーに頼って山回りで踏ん張っていると、本人的には満足できるかもしれません。
でも外から見ると、この間のロッカー滑りよりカッコ悪くなりますし、荒れてきたらこてんぱんにやられてしまうし、速くは滑れません。
なので意味は十分ありましたよ。もう一回やる意味は無いと思いますが。。。。すまん。
#ライン取りが上手いのは知っています。下手な人の真似しないで強みにして下さいね
>ポチさん
いつも含みのあるコメントありがとうございます!
スキーにホントもウソもありませんよ〜
>KNJさん
そうでしたか〜。
私のK2はウケ狙いにしてもちょっとナアなので、GS板ちゃんと考えないとですね……。
>かいぞーさん
毎度です。
履かせてもらったかいぞーさんのGS板はR>27でしたっけ。Rが大きくて曲がらないのにそんなに怖い感じはなかったです。長さのせいですかね。181cmR21くらいなら楽しめそうです。
>gyochanさん
やっぱり足元のグリップ力が重要でしたね。
R>21かR>23ぐらいがいいですね。R>27とR>35はいらないです。
また一緒に滑りましょう。