2013年04月22日

最後のやる気

股関節の周りがまる一周、筋肉痛です……。前も後ろもサイドも内側も。

前回 からの続き。

この日のかぐらは時ならぬ積雪で真っ白。この時期に純白の雪の上を滑れるというだけでテンションが上がりますね。

せめてひとなみに。-メイン

かぐらメインゲレンデを上から

さてコブ練習。この日のテーマはコブデビューですからね。

夏蜜柑さんに相談して聞き出したいくつかのコブ練習向きのバーンのうち、「かぐらメインゲレンデ」は斜度も距離もほどほどでよいかなと思い、この日はメインに腰を据えることに決めました。

かぐらメインゲレンデは公式サイト上では初級コース扱いですが、これは明らかにウソだと思います。スキー場で配られている紙のコースマップでは中級コースですし、この日のメインは荒れ荒れで中級者でもそれなりに手を焼くコンディションでした。じ、自称中級者の私が言っているのだから本当です!

ゲレンデはアイスバーンの上に重めのパウダーが乗った状態で、削れた部分と新雪がたまった部分では抵抗がまるで違う。しかもこの日は雪のため視界が悪く、雪面がよく見えません。整地ならともかく、荒れ場で雪面が見えないのは本当にしんどい。予測のつかない起伏が次々に襲いかかってくるので、しじゅう体を緊張させていたらリフト3本で足がパンパンになってしまいました。

そして、雪面が見えないからか、メインにコブが育ちません。コブはみんなが同じルートを繰り返しトレースすることで育っていきます。雪面がよく見えないためにスキーヤーはトレースしたいラインを見つけることができず、それぞれが思い思いのラインをアットランダムに滑ることになって、荒れるばかりでコブが育たないのではないか……というのが私の推測。

できたての浅めのコブでコブ入門しようとしていた私にはあまり都合のよくない展開ですが、コブがなくても荒れ荒れのメインゲレンデは私にとって十分に手ごたえのあるバーンで、「う〜ん、もうちょっとここをフツーに滑れるようにならねば!」と妙に発奮してしまいました。

「ファットの参号機さえあれば……」「参号機なら荒れ場ももう少し楽しいのに……」と何度も考えました。しかしちょっと待てよと。俺がファットスキーを買ったのは楽しむためだけれど逃げるためじゃない。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。僕を初号機に乗せてください! ……あれ?

苦労しながらノーマル板で滑っていると、やがて視界がだんだん晴れてきました。するとおどろいたことに一気に筋力への負担が減りました。見えるってこんなに違うのか! ガチガチに緊張していた体から急に力が抜け、リラックスして冷静に「あすこをああいって、次にこう……」などと考えながら滑ることができます。

滑りに余裕が出てきたのでできるだけ積極的に荒れ場を攻めます。上体は常に谷に正対! 板は常に自分の近く! ストックを遠くに! 視線は3〜4ターン先! 閉脚! 逆ひねり! アンギュレーション! できてるできてないは別として、こんな荒れ場を滑りながらずいぶん色々なことを考えられるようになったものです。

しかし午前中に体に蓄積した筋疲労はいかんともしがたく、メインゲレンデの途中2箇所ある斜面変化のつど立ち止まってはゼエゼエハアハアと息を整えなければならない始末。無駄にスポーツしてる感が満点です。

とにかく意地で一日中メインゲレンデを滑りまくりました。第1高速リフトに何回乗ったでしょう。あの広大な、日本有数の広さを持つかぐらスキー場で、終日たった1本のゲレンデしか滑らなかったんですよ。アホでしょ。アホですわ。ただし途中で何度もタバコ休憩しましたけども。田代のほうもちょっとくらい滑ってみようかな、という気分にも一瞬なりましたが、結局メインの荒れ場の魅力のほうが勝ちました。

せめてひとなみに。-メイン下から

ちっともコブの育たないメインゲレンデ

待てどくらせどメインにコブが成長しないので「う〜ん」と下から見上げると、ゲレンデの端にラインコブが一本だけありました。

なんだ、あるじゃん。とラインの頂上から飛び込んでみましたところ……半月状にえぐれたコブのヘコミの中はアイスバーンでした。えっ。スピードを落としたいところでスピードが上がってしまうじゃないか! 当然ターンをつなげることなどできず、飛び出してしまいそうになってはスイッチバックで元に戻ることの繰り返し。これは厳しい。

結局ほんの10コブも越えられないうちに「こ、これは無理ね……」と判断してラインを離脱しました。このトライでもう腿がパツンパツンです。ハムストリングにいたっては攣(つ)る寸前なのだもの。

「帰ろ帰ろ……」

時間はまだ早かったのですが(午後2時前)、筋力が完全に底をついたと判断して帰投することにしました。後はどこをどう滑っても転ぶだけだろうと。みつまたロープウェイに向かう途中の小さなコースに人工コブが2ラインほど出来ていているのを見つけてしまいましたが、やはりお椀の底は氷の色をしていました……。やめよやめよ。帰る。

テーマにしていたコブデビューはたった数コブも越えられずに退散という悲しい結末となりましたが、それでもシーズン〆のスキーとしては予想外に充実したスパルタ自主練になりました。翌日に筋肉痛でヒイヒイ言うのなんて今シーズン通して初ではなかったか。というか、シーズン最終日に「納得いかん! この斜面、滑り倒す!」みたいなメンタリティになってしまったのは自分でも驚きです。

スキーの神様は、時ならぬ雪とともにやる気もプレゼントしてくれたようです。

【「スキー」カテゴリの最新記事】
posted by Gyochan at 22:09 | Comment(11) | TrackBack(0) | スキー
この記事へのコメント
やってるね!

無事納滑おつかれさま。

さて、コブの入り方をちょっと手ほどき。

まずコブを横切る練習から。
コブの溝の脇に立つ。3時か9時の位置。
コブの溝の山回りの部分だけ滑って、そのまま切りあがって反対側に飛び出てみよう。

まずは板に正対したままで構わないし、ストックも突かない。滑る所は溝の底じゃなくて、壁を滑って横切ろう。

反対側もやってみよう。

何回かやっていると、どこで加速するとか、どこで圧がかかるかなど感じるでしょう。

案外に時間があるな。と心の余裕を感じたら、2ターンしてみよう。
Posted by 毒おやじ。 at 2013年04月23日 17:18
つづき。

正対したまま溝に入ってみよう。
壁を滑る間に徐々に上体に逆ひねりを加えて谷を向いてみよう。
そうすると板は下を向こうとし、切れ上がらなくなります。コブの切り返しに向かっていきます。

コブの切り替えしに差し掛かると、上から押しつぶされる圧を感じるでしょう。スクワットの要領で3関節を曲げ、吸収しましょう。前傾にならないように気をつけましょう。

この時、吸収動作をしながらビンディングのヒールピースをお尻のほうに引き戻して見ましょう。ちょうど自転車のペダルの逆さこぎの様に。

そうすると、空中に浮いていたスキーのトップが下を向き、コブの裏側に張り付きます。

するとコブを脱出し、圧を感じなくなります。内膝をコブに近づける要領で体軸を傾け、両膝を軽く伸ばしていきます。

するとコブの壁にスキーが届きます。次の3時か9時の位置に来るまで板に正対しておきます。

谷回りで慌ててフォールラインを向くと、溝の一番深いところに落ちて、ドスンと来ます。

山回りが始まったら、そのまま切れ上がってコブを出ましょう。

これに慣れたら3ターン、4ターンと増やしてみましょう。

板に正対すれば、板はコブの外のラインを通り、フォールラインを向けば、板はどんどん下を向き、直滑降(モーグルライン)に近づく事が分かると思います。

どこを通るかそうやって調節してみてください。

「フォールラインを向け」としつこく言われますが、それは初心者にありがちなローテーションを矯正するためであって、本当は常にフォールラインへロックしているわけではないと理解してください。コブの形は千差万別なので。

体の向きは、整地小回りと同じです。
また、ストックはテール側に突きます。
前に突くと前傾姿勢になってエッジが立ち、ずらせなくなります。ブーツよりも後に。

常にカカト加重を意識してくださいね。



では、来シーズンがんばって!!
Posted by 毒おやじ。 at 2013年04月23日 17:19
Re:つづき。

>毒ちゃん
わお。
ぎっしりアドバイスありがとう!! 来シーズンまで覚えていられる分量じゃないな(笑)。
滑る前にケータイでこのアドバイス呼び出して読んでから滑るよ!
あ〜どこかに15°くらいのコブ斜面がないものか……。
Posted by gyochan at 2013年04月23日 23:07
Re:つづき。

>ぎょうちゃん
じゃぁ、来年の春、一緒にコブ滑ろう。
Posted by 毒おやじ。 at 2013年04月24日 09:24
Re:Re:つづき。

>gyochanさん
あ、そうそう、コブは急斜面じゃないと育たないからしょうがないよ。

おいらの知る限り、ハンタマのFDRより緩いこぶ斜面はないな〜。あそこはピステンで人工的にコブの元を作っているから。
Posted by 毒オヤジ。 at 2013年04月24日 09:28
Re:Re:Re:つづき。

>毒オヤジ。さん
この時期のおんたけ2240は10°から(!)コブがあるみたいよ。あと神立にもいろんな条件のコブができるらしく。おんたけはちょっと遠いけど、神立いいかな〜と思ってます。
Posted by gyochan at 2013年04月24日 10:22
削除

2013-04-24 17:42:02 に投稿されたコメントを削除しました。(定型文コピペによる誘導)
Posted by gyochan at 2013年04月24日 21:31
視界

悪天候用にイエロー系レンズのゴーグルあればいいかも〜。 私は レーザーゴールドライト(ウベックス)
つうのを全天候で 使ってます。真ッ晴れの時は眩しい感が最初だけありますが〜。
Posted by 前転 at 2013年05月01日 14:30
Re:視界

>前転さん
毎度です〜!!
わたしゃ今自分が使ってるゴーグルのレンズがどんなコンディション向きなのか、それすらわかっておらんです……(恥)。
ただ、ドピーカンだとまぶしい(というか目が痛い)ので曇天用かもしれませんね。オレンジ系です。
なるほど、レンズも複数持ってると天候に合わせてチョイスできるようになりますもんねえ。カネがかかりますねえ、スキーって……(笑)。
Posted by gyochan at 2013年05月01日 18:25
劇的に

雪面の凸凹が くっきり見えるレンズてあるんだろーか? 偏光(ピンク系)レンズも 多少見えやすいかな?て 程度でした それより視界の端の違和感が でかかったりして・・ 
茶系 オレンジ系 ピンク系は 全天候型ですよね〜。
ウベックス スワンズ ボレー オークリー・・・・
フレームの柔らかいのを 色は天候で つかいわけてます。
フレーム柔らかいのは 顔着したとき 衝撃が柔らかいからです(笑)
Posted by 前転 at 2013年05月02日 18:13
Re:劇的に

>前転さん
お返事遅くなってごめんなさい、ゴールデンウィーク挟んだら飛んじゃいました。
私はゴーグルの中にメガネかけるんで、ゴーグルの選択肢が狭いんですよね〜。さらに、ヘルメット対応品じゃないといけないし……。
顔着すると、50%くらいの確率でメガネのフレームがゆがんじゃうんですよね。レーシック受けたい……。
Posted by gyochan at 2013年05月09日 18:15
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/118831185

この記事へのトラックバック