2015年01月21日

Rに慣れる [day 15]

週末、ビジネスホテルに泊まっていてふと思ったのですが、ビジホにある有料チャンネル用のリモコン、実はあれ、きわめて不衛生なモノなのではないかと。使われるシチュエーションを考えると。あっち握ってこっち握って、ですよ?

「消毒済み」のカバーはあのリモコンにこそ必要な気がします。

私? 使ったことありませんよ! もちろん! ホントだってば!

毎度。俺です。

週末は泊まりでヒトリフトでした。土曜日は湯の丸

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こののれんほしい

湯の丸を選んだのは、facebookで4ゲレの常設ポールがオープンしたとの情報を得たこともありますが、もうひとつ大切な目的がありました。先日知人から譲り受けたGS板(六号機・FISCHER WorldCup GS)のシェイクダウンです。

私は新しい板を手に入れた時はまず湯の丸に持ち込んで理解を深めることにしています。湯の丸はもろもろ好適な条件を備えていて私がリファレンスにしているスキー場なのです。要するに滑りやすくて滑り慣れているので新しく手に入れた板の特性を私でもつかみやすい。

湯の丸は土休日はリフトが7:30から動きますのでがんばって早起きして行きましたよ。この時間帯、お客さん全然いませんね……。ほんの数名でスキー場貸し切り状態です。

午前中は入手後5日ほど滑って感じがつかめてきた伍号機 FISCHER WorldCup SL で足慣らし。湯の丸であまりチョコマカ滑るのは自分的には本意でないのですが、まずは3ゲレを1本(私がファーストトラック)、カモシカコースで6ゲレに移動(こちらもファーストトラック)。

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3ゲレ、ファーストトラックいただき!

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6ゲレもいただき!

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これが六号機

6ゲレは距離が長くてリフトも高速なので湯の丸で一番人気のバーン。混みあう前にガンガン回して体を温めます。ノーストックのエクストリームカービングもどきをウォーミングアップに採り入れるとよく体が動くことがわかったのでやっておきます。これ、習慣にしよう。ポジション的にはちょっと混乱するんだけど。

9時の常設ポールオープンにあわせて4ゲレに移動、リフト小屋で1,000円払ってゼッケンをもらいます。湯の丸の常設ポールはタイムチャレンジャーに100円払わないと滑ってはいけないのですが、小屋でゼッケンをもらえばフリーパスになります。いや1,000円払っているのでフリーではないですが。

この日の常設ポールバーンは降雪続きで雪がやわらかく、しかも常設ポールを滑る人数がなんだかやたら多かったのでどんどん掘れていきます。途中で自発的にデラをかけたり(ほかの利用者も協力してくれればいいなと祈りながら)、フリーに戻ってポジションの確認をしたりしながら、基本的にはずっと4ゲレでポールを滑りました。

以前は掘れているポールバーンは怖くてしかたなかったのですが(コブ斜面のように発射してしまう)、今はあまり気にならなくなりました。自分のラインと微妙に違うと気持ち悪いな、くらい。これの超絶こまかいのが溝コブだと考えれば、同じ滑り方で溝コブ滑れちゃうのかな……それは考えが甘いか。

午後はいよいよGS六号機に履き替え。昼休みで人の減った6ゲレに戻って流します。

やはり最初は全然エッジに乗れない、バランスがとれない。SL板と同じ調子で傾こうとするからで、遠心力がすぐには返ってこずに内側に倒れそうになります。もっとやさしくゆっくりと、ひねらずにスキーをタテに進ませないと自分向きの力が返ってこないようです。

GS板って回旋にデリケートな板なのだなと思いました。長さのせいでしょうか。160cmの板を回旋するのと180cmの板を回旋するのとでは、受けるズレ抵抗の大きさもだいぶ違うだろうなということは想像がつきます。

午前中SL板でくぐっていた常設ポールにも入りました。しかしSL板のイメージのまま滑ろうとすると、ターン弧もタイミングもまるっきり合いません。フリーとポールを交互に滑るうち、徐々に澄んだカービングがつながるようになってきました。ああ、GS板はSL板よりずっとテンポを落とさなければいけないのだとやっと気づいたわけです。

すると、ポールの中のラインが全然違って見えてきました。なんだ、どこ滑ってんだ俺。こっちだろ、こうだろ。ここから倒して、通るのはここ! ターン弧が大きいのでクリッピングポイントから逆算するとターンの仕掛けはずっと手前になり、ラインじたいが縦長になります。

ああ、以前に誰かから言われた「Rに慣れる」とはこのことを言うのか。

それでは、と試みにポールに当たってみることにしました。今まで滑走スピードでポールに当たったことがないのですが、とにかくポールにばちんばちん当たれるようにならないとみんなと同じ土俵に立てませんから、いつかは会得しなければいけません。この日は普通のスキーウエアだったのでビビります。

いいラインに乗ったのを見計らって……肩から……今だ「ゴン」

痛っっっって〜〜〜!!!

むっちゃ痛いやないか!!!!

もう次のポールに当たろうという気は失せていました。これはちゃんとしたプロテクターを着けてないと肩でジャストミートは絶対無理だぞ。いいタイミングといいラインで当たるほど痛い、きっと。ポールに触れないベストラインで滑るなり、ストックに当ててしゃなりと振り払うなりしないと死ぬ。たしかワンピには肩にパッドが入ってたけど、あんなものは気休めにしかならないであろう堅さでした。

そんなことをして遊んでいると、気づけばパトロールがポールの撤収作業を始めていました。ひさしぶりにオープンクローズ、やってしまいました(実は途中で吹雪のために一時間近く休憩したりもしているのですが)。

12月のかぐらで初めて伍号機を使った時はものすごく疲れたのですが、遠心力の強い競技板なりの乗り方(というか手の抜き方)がわかってきたのか、この日は一日元気に滑ることができました。まあ、湯の丸のバーンがやさしいというのが一番大きな理由でしょうけれども……。

楽しく滑っただけってことか……。

posted by Gyochan at 20:00 | Comment(10) | TrackBack(0) | スキー

2015年01月15日

さようなら初号機

エメマン(缶コーヒー)がアルミ缶に変わりましたね。

陽圧缶になったせいで、振って開けると噴きこぼれるようになったのがとにかく不便です。缶には「軽く振り、少し待ってから、あけてください」と噛んで含めるように書いてありますが、缶コーヒーを飲みたい時にそんな悠長なことしてられません。

噴きこぼれ対策としては、缶を振ったら上面を指でぐいぐい押すのが効果的でした。ちょっと力がいりますが、缶の上面を押してへこませ、ポンピングして下さい。加圧によって缶の中の泡がひねりつぶされ、噴きこぼれなくなります。

毎度。俺です。

初号機を手放すことにしました。

初号機は、私が初めて買ったスキー板 FISCHER Progressor 7+ (09-10)です。パラレルターンを覚えたのも、SAJ 2級を取得したのもこの板です。

初中級向けオールラウンド板で、軽くてしなやかな板でした。誰かが試乗インプレでほめちぎっているのを見たのと(ポジションの許容範囲が広く、ずらしやすいと書いてあった)、精悍なデザインが気に入って、神田のワンゲルスポーツで購入。たしか5万円切るくらいの値段でした。

初号機(購入当時 2010.3)

パラレルターンもできない私としてはちょっと背伸びしたつもりでしたが、まったく何も問題なし(この頃は体重が80kg以上あったせいかも)。実際にとても扱いやすく、整地をのんびりゆったり滑ると実にラクで楽しい。おかげでスルスルと上達した、かどうかはわかりませんが、この板で2シーズン滑ったのち、もう少しキレの良い弐号機(Blizzard G-Force Ultra Sonic 11-12)を購入し、予備機に格下げになりました。

その後の出番はプレシーズンの狭山とたまに春スキーくらいで(持ち主のミスでSAJ 2級検定に急遽リリーフ登板したりなどもしましたが)、穏やかな余生を送っていました。

その後ツインチップの参号機や競技用の伍号機・六号機などが追加調達されていくにつれて登板頻度はさらに減り、このままいけば今シーズンは一度も登板しない見通しとなりました。

さすがにもう乗らないな。今の私のスキースタイルに照らすとちょっとやわらかすぎる。ブラッシングしてても「ペナペナですやんか……」と。重量が軽いところはポイントが高いのだけれど、どっちみち持ち運ぶ時くらいしか関係ないことだし。しなやかなのでコブ専用機にしてしまうのも手かと思ったけれど、そもそも俺コブ滑るっけ、と。

なので、放出。戦力外通告。

仲間内に声をかけたら、ほしいと言う初級者の友達がいたので差し上げることにしました。

最後にエッジを少し磨いて、クリーニングして、ベースワックスを入れてあげました。ハードオフやヤフオクで5千円出すよりはいい状態でお渡しできるかなと思います。

さて。

これで手持ちの板は4台となりました。現在のラインナップは以下の通り。

弐号機:Blizzard G-Force Ultra Sonic 〔オールラウンド〕レジャー用
参号機:K2 Iron Maiden 〔ツインチップファット〕レジャー用
伍号機:Fischer WC SL 〔女子選手用SL〕 競技用
六号機:Fischer WC GS 〔女子選手用GS〕 競技用

ちなみにこのブログではいっさい触れられることのなかった四号機については、新品購入後一度もゲレンデに出ることのないまま友人に譲渡完了しています。ほぼ「所有していなかったこと」になりましたね。このまま闇に葬ります。

そして、おそらくこのブログ初登場の六号機。こちらは入手後板が曲がっていることが発覚。果たして競技で使用できるのか? 今後検証を行っていきます。

当面はこのラインナップで十分なはず。ゆるレジャー、オフピステ、フリースタイル、基礎、競技、ひととおりまかなえる陣容だと思います。もし今後数年のうちに板が増えることがあったとしたら、それはただの物欲です

posted by Gyochan at 22:13 | Comment(4) | TrackBack(0) | スキー

2015年01月13日

スキーメンテ台を新調しました

ご存じですか。フリスクを口に含んだまま缶コーヒーを飲むとゴミ箱の底の味がします。ぜひおためしください。

毎度。俺です。

この三連休、レジャースキーやレーシングキャンプにお誘いいただいていたのですが、いくつかの用事があって参加できず、断腸の思いで三日間を東京で過ごしました。1月の三連休にスキーをしないなんて。

その代わり、以前から少し不便を感じていたスキーのメンテ台を新しくしました。

今まではX脚タイプのキーボードスタンド(楽器の)を流用して作業していました。もともと持っていたものです(私は少し楽器もやります)。板が載る部分には保護のためにホムセンで買ってきたウレタンスポンジをタイラップで巻きつけて使っていました。

ちなみに、スキースノボのメンテ台として売られているX脚スタンドの中には明らかに「それ、絶対もともとキーボードスタンドだよね!」というほど細部に見覚えのあるものもあります。

楽器用スタンドは3〜4千円なのに、同等のものがスキー用になると途端に1万円くらいの値段になってしまうなど、スキー用品は総じて値付けがボッタクリ気味なのがいつも気に入りません(そのことは以前にも少し記事にしています)。

話が盛大にそれた。

5年前にスキーを始めてからずっとこのスタンドを使っていたのですが、台の幅が狭くて、板の端っこをスクレイピング/ブラッシングすると傾いてしまって体重を乗せられないのが不満でした。

もっと幅のほしいものがほしいなあと常々思っていたところ、ホームセンターで見つけたのがこれ。ソーホース

ソーホースというのは Saw Horse、のこぎり作業に使うウマ台です。これちょうどいいじゃん。幅1メートル、高さ78センチ。うむ、ちょうどよさそう。これをちょちょっと改修してスキーのメンテ台にしてしまおう。

ホームセンターの中をうろついて、適当な部品を足して改修したものがこれ。

台の上に乗っている白いものは「木レン」というそうで、床板の支持具だそうです。なんと高さの調整もできます(笑)。

この木レンとソーホースそれぞれにいい具合の穴が開いていたので、ボルトとナットで簡単に固定できました。木レンにはベニヤ板がネジ止めしてあったのですがそれは取り払い、ゴムの滑り止めマットを切り抜いて両面テープで貼りました。

スキーを載せるとこんな感じ。ワンタッチ荷締めバンドを流れ止めに引っ掛けて締結すれば作業ready。

使ってみると、重量バランスは良くて全体が傾いてしまうようなことはありませんでした。これだけでずいぶん作業性が上がりましたので、一応は満足。少なくとも前よりは良くなりました。

ですが、台のぐらつきがかなり大きいことと、ずれ動きやすいことが気になりました。鉄アレイを吊るして暫定対応としましたが、これはきちんと解決しておきたいですね。前者は平行四辺形のゆがみが原因なので筋交いになる補強部材を追加すれば解決可能でしょう。後者は、足が小さいことが原因。ホムセンにテーブルの足にはかせるゴムの滑り止めが売っていた気がするので、それを買ってはかせれば解決するでしょう。

ソーホース 2000円くらい
木レン ひとつ450円くらい×2
筋入りゴムマット ひとつ100円くらい×2
ボルトナットのセット 100円くらい
ワッシャ 100円くらい
ワンタッチ荷締めバンド 200円くらい

3千円台半ばくらいで作れちゃいましたね。作業時間20分くらい。

本当はどっしりした木のテーブルに専用のスキーバイスを取り付けて作業できればそれが一番いいんですけどね……。

posted by Gyochan at 00:01 | Comment(71) | TrackBack(0) | スキー

2015年01月11日

踏んでもスキーはたわまない

中央道の上り線で高尾の山を抜けると右手に共立女子大が見えてきますよね。スキーの帰りにあれを見るといつも、

「ああ、八王子に帰ってきてしまったなあ……」

ってものすごく気分が落ち込むんです。八王子在住のスキーヤーはみんなそう思っていると思います。なので共立女子大は早くあそこから移転して下さい

毎度。俺です。

「スキーをたわませるにはどうすればいいですか?」
もっと踏んで下さい

こんなやりとり、ネットでもレッスンでもよく見ますよね。

私は性根がたいへんに素直で純粋ですので、これを見て「そうか! スキーをたわませるには、踏めばいいんだ! スキーのたわみが足りないのは僕の踏みが甘いせいだ!」と信じていたのですが、正月休み明けのある晩、夜空に浮かんだ満月を見上げたらお月様が

お前は本当にそう思うのかい?

と私の心に直接語りかけてきた気がしたのでいい病院があったら紹介してください。

えーと、きっかけはともかくとして、スキーをより大きくたわませるためにはより強く踏めばよいというのは本当か。この疑念について少し考えてみました。

結論から言うと、タイトルにも書いたとおりスキー板をいくら踏みつけても、より大きくたわむなどということはないのではないかと思いました。

最新CG技術を駆使した図で説明します。

たわみ小

ピンボケですみません。おわかりいただけますでしょうか。ターン中のスキー板を正面から見た図です。板のたわみの量が小さいのでメーカーロゴは少し横につぶれて見えます。

図の通り、サイドカーブのえぐれ量と板の傾きが決まれば、板がたわむ量は勝手に決まってしまうようです。

同じ板がもっと深くたわんでいるケースも見てみましょう。

たわみ大

サイドカーブのえぐれ量(数学的に言うと円弧に対する矢高)は板ごとに不変ですから、「たわみ量は板の傾き(だけ)に相関する」ということがわかります。

板の傾きが一定なら、この相関から導かれるたわみ量よりもたわみが深かったり浅かったりということはありえないように思えます。

だって、傾きが一定のままより深くたわませようと思ったら、ブーツ付近を雪の中にもぐらせるか、トップとテールを宙に浮かせるしか方法がありませんし、逆にたわみが浅いのならブーツ付近が宙に浮いているかトップとテールが雪の中にもぐっているということになります。

つまり、板のたわみ量はサイドカーブとその時の板の傾きによって導かれ、いくら板を踏んでもそれ以上にたわませることはできないのではないか、ということです。

ということは、板を余計にたわませたかったら余計に傾け、と言うほうがアドバイスとしては適切なのではないでしょうか。

あ、板にはトーションがあるやろとか、トップとテールはちょっと雪にもぐるやろとか、そういうツッコミは今回とりあえずガマンしてください。どっちにしてもたわませるには傾きが必要という結論を覆せる要素ではありません。

より深くたわませることでより小さいターン弧を得たいのならばただ傾くだけではもちろんダメで、きちんとキレに乗っている必要があります。ズレていたって同じたわみは出ますから。

さらに、選手用の板はフレックスが極端に強いのでキレに乗って傾くだけでは望むたわみが得られないかもしれません。その時は上で書いたように本当にブーツ下が雪から浮いてしまい、曲がらずあわてるかグリップを失って転ぶということになります。

傾きに対応したたわみを得るのに十分な体重と遠心力を板に伝えるためには、理想的な谷回りでキレに乗って行く足場を作る必要がありますし、外足に100%荷重してその重みを一枚の板に集中してやる必要があります。

それもこれも含めての「もっと踏め」なのだろうとは思いますが、だとすると言葉が足りなすぎますよね。

posted by Gyochan at 03:30 | Comment(330) | TrackBack(0) | スキー

2015年01月08日

勘違いバーン考

先日行った車山高原スキー場にはスポーツマンコースというコースがあったのですが、見た目かなりな斜度だったので滑るのはやめておきました。あと、女性の前では連呼しにくいコース名だなあと思いました。

毎度。俺です。

先日の車山高原ですごくいい感じだったと先の記事で書きましたが、あの時の感覚を忘れてしまってもう二度と再現できないのではという不安と恐怖に今、こうして会社で仕事をしている間も(←してない)いてもたってもいられません。

なにしろ、あの日の車山は私にとって明らかに勘違いバーンでした。私が得た好感触・好感覚は何かの間違いだったという疑念が払拭できません。

たしかに、雪質・圧雪ともに自分の好みにドンピシャに合致すると、すごくスキーがうまくなったような感じがしますよね。しかし、この勘違いバーン現象ってなんなのでしょう。

気温が低く、粒子の小さい軽い新雪が硬く平滑に圧雪されたばかり。このような「よく締まった」コンディションが、勘違いバーンとして一般的な定義だと思います。

適度に硬くて平らなのでスピードが出るし、高速でも恐怖感がない。したがって爽快感が高い。また、エッジがよく噛むので、通常以上によく曲がるしよく止まる。つまりスキー操作がたやすい。こうしたゲレンデ特性が、スキーヤーにまるでスキーがうまくなったかのように錯覚させる。これが勘違いバーン現象 misunderstood slope phenomenon の正体だろうと私は思っています。

よく、悪条件のバーンを滑りこむことが上達への近道であるといった意見を見ます。これは真実でしょう。私もグサグサの悪雪やコチコチのアイスバーンを滑ったことで得られた貴重な感覚がたくさんあります。たしかに悪雪滑走は効率的な鍛錬になりますが、怖いし疲れるし、なにしろ根性がいります。近道かもしれないけどそれだけが道じゃないですよね。

では、勘違いバーンで練習しても実力は向上しないのでしょうか。無益に滑走時間を上積みしただけで、いい気分だけ味わって終わり、ではいささか残念な気がします。

きっと、何も考えずに滑っているだけでは上達しないばかりかヘタになる可能性すらある気がします。スキー操作がたやすいコンディションの中では少々雑な動作や悪いポジションでもボロが出にくいので、「これでいいのだ」とそれ以上の工夫をやめてしまう危険性がありますよね。まさにこれが勘違いバーンの勘違いバーンたる所以なのですが。

しかし一方で、勘違いバーンで練習するメリットもあると思うのです。

たとえば、恐怖感を感じにくい斜面だから思い切ったことを試せる、とか。

外来ノイズの少ない条件だから目的を絞った練習の効果が得やすい、とか。

スキー操作がたやすいので苦手な動きについても成功イメージを体験しやすい、とか。

なにしろ爽快なので練習が苦にならない、とか。

もちろん、勘違いバーンでしか再現できないようなことを練習してもしかたないのですが、そうではなく、今まで知らなかった何かに気づく、何かを体験するにはむしろ絶好のチャンスなのではないかと感じました。

私の場合は、先日の勘違いバーンで角付け量のブレイクスルーが起こり、緩斜面でも両スネが同調してぐわんぐわん回り重心がどすんどすん落ちるダイナミックなショートターン(で滑っているように感じる何か)ができてしまって、感動で泣くかと思いました。

この感動の滑りが普通のゲレンデで再現できるかしらというのが冒頭で書いた不安と恐怖なのですが、ともかくフィーリングはかろうじて残っています。今週末は滑れない公算大なので来週まで忘れないように何度も反芻しています。

とまあ、なんのかんの書きましたが、結論はこれです。

勘違いバーン、大好き!

posted by Gyochan at 20:00 | Comment(6) | TrackBack(0) | スキー