2014年02月25日

ニセコ後遺症

毎度。俺です。

ニセコ旅行の最終日は花園エリアで午前中少し滑りましたが、私と友人S妻の残存体力が底をついていたため、リフト数本で滑走をあきらめました。

サイドカントリー体験したり、ニセコのよく締まった超絶に雪質のいい整地で調子に乗ってカッ飛ばしたりして体力配分を間違えました。しかしちまちまセーブして滑って最後に体力を余らせるよりも、しっかり燃え尽きたほうが悔いがない。

もう滑れません!」と言いながら笑ってニセコを後にしました。

この週末は東京で大雪が降っていて、土曜日はけっこうたくさんの飛行機が欠航したようですね。私たちの帰る日曜日も余波はまだまだ残っており、新千歳空港にはたくさんの空港難民がフロアに毛布を敷いて空席待ちをしていました。

さいわい私たちの飛行機は出発が3時間半遅れただけでちゃんと飛び、無事に羽田へ帰り着くことができましたし、羽田には自家用車を置きっぱなしにしていたのでそこからの交通も問題なし。状況を考えあわせれば、ニセコに雪が降らなかったこと以外はまずまずスムーズな旅だったのではないかと思います。

新千歳

遅延のおかげで新千歳空港の内部にはずいぶん詳しくなりました

さて、2月9日にニセコから帰り、10日11日は自宅でほぼ放心していました。翌週は関東甲信越で記録的な大雪で雪かきしかしていませんでした。そしてようやく先週末、菅平オオマツに行ったのですが……、

リフトに乗れば木立の中にしか目が行きません
降り場に着けば「もう終わりか」、
ゲレンデ滑っていても「狭いなあ」と。

菅平は人生初のレーシングキャンプ体験で、楽しくてとてもためになる内容だったのですが、ニセコショックから脱するのに時間がかかり、しばらく集中できませんでした。コースサイドや不整地バーンが気になってしょうがありません

北海道に行ったら本州のスキー場がつまらなくなりますよ

と言った同僚の言葉を噛みしめることになりました。なんだか、ニセコの前と後ではスキー観が変わってしまったようです。

スキーって冒険なんだ

スキー板は、大自然をアドベンチャーする頼りになる道具。命の危険と対面しながら、知恵と勇気と技術で生還する遊び、それがスキー

ゲートの外に2回ばかりちょろっと出ただけで何を偉そうに、と思われるかもしれませんが、いやいや私的には大冒険だったんです。緊張と恐怖と、興奮。登山やダイビングといった一歩間違えれば死ぬ遊びにはこれまで関心がありませんでしたが、あれを楽しむ人々のメンタリティが少し理解できたような気がしました。バックカントリースキーが人気なのもうなずけます。

ニセコ

これのどこを滑ってもいいわけです

ニセコはコースの斜度設定がおかしくて、中級者コースでも平気で30°オーバーがじゃんじゃん出てきますし、もちろんゲート外に出れば45°以上も当たり前っていうかそんなのいちいちかまってたら滑る場所がありません。そんな環境をヒイヒイ言いながら滑っているうちに斜度感覚も多少壊れたようです。週末のオオマツでもコースじゃないところのガケを見て「あのくらいならまあたぶん大丈夫……」などと考えている自分にびっくりしました。

もっとも、変化したのはあくまでもメンタル面だけであって、特に滑走技術にブレイクスルーが起きたというわけではありません。その変化こそが大きいとも言えますが。整備されたゲレンデばかり滑っていたら、また飼いならされたスキーヤーに戻ってしまいます。どうやらニセコには定期的に通わなければいけないようですよ。

posted by Gyochan at 21:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | スキー

大自然にもほどがあるニセコ(3)

毎度。俺です。

先々週末のニセコ旅行のお話がまだまだ済んでいません。いよいよ本稿が今回のニセコ旅のクライマックスになります。ちょっと長いですがおつきあいください。

正直なところ写真を撮影する精神的余裕がまったくありませんでしたので今回は画が足りないです。今回使った写真は同行の友人Sに「この日撮った写真を洗いざらいクレ」と頼んで送ってもらったものです(笑)。

さて。ニセコ二日目のこの日はよく晴れました。羊蹄山の雄大な姿がすっかり丸見えです。

これなら今日はゲートが開くぞ!

前日午後から降雪がなく、この日のニセコなだれ情報を見ても雪はだいぶ安定しているようです。ちょうどよいゲート外デビュー日和のようです。

さっそくリフトに飛び乗り、と言いたいところですが、朝わりとのんびりして、のそのそとセンターフォー、キング第3と乗り継いで上を目指すと、すでにG4ゲートがオープンしていました。

G3ゲートはハイクアップして山頂を目指すゲート、G4ゲート藤原の沢、さらに横へトラバース(横断)して東尾根を目指すゲートです。山頂まで登った人たちの苦労を尊重するためかどうかは知りませんが、G4ゲートはG3ゲートより1時間遅れて開くことになっているようです。せっかく苦労して登ったのに下から横入りしてきた人たちにパウダーが食い荒らされていたのでは業腹ですものね……。

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キング第4リフトは山頂を目指す野郎どもで長い列

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(クリックで拡大)

@ G3ゲートからハイクアップで山頂を目指す人々
A @の人々の目的地(よく見ると人がうじゃうじゃいる)
B このあたりにG4ゲートがある
C G4ゲートを出て延々トラバースしている人(私たちがとったコース)

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ゲート外の斜面から見た羊蹄山

私たちはG3からの山頂ハイクではなくG4ゲートからゲートインすることにしました。前日の午前中に降って以降ほぼ降雪がないので、ふわふわ感はあまりない、やや締まった新雪です。それでもストックを突けば先端がズボズボと数十センチも潜ります。さてどうなりますか。

……ゲートを通った瞬間怖いです。

ガイド役の友人Sはゲートを出るとなんにもないほうに向かってどんどんトラバースしていきます。ゲートを入ってすぐの斜面はあらかた新雪を食われ尽くしているので、できるだけ新しい雪のある奥を目指すのですが、心の中では「えーまだ奥いくの? もう戻ろうよ……降りようよ……」という心境。テレビ番組『はじめてのおつかい』で不安で心細くて今にも泣き出しそうになりながらお兄ちゃんについていく弟のような気持ちでした。

文明社会が遠くなっていくにしたがって緊張感は高まり、トラバースの間じゅう体中の筋肉をカチコチにさせていたため、さあ斜面にドロップインしようという頃にはもう、膝がプルプルするほど体力が終わっていました。眼下に広がる雄大な景色もむしろ恐怖を助長します。

山頂部の大雪原を下り、林を抜けて花園第3リフト乗り場あたりでコース復帰、というルートだったと思いますが、無我夢中でよく覚えていません。いつもは楽しいフワフワの新雪も、私が文明社会に戻る体力を削ろうとする障壁としか思えませんでした。コース内に戻ってきたときは心底ホッとしました。遭難せずに帰ってこれた……

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ここ滑ったんだぜ? と自慢顔のわたくし。実は内心早く帰りたい

自分でもビビリすぎとは思いますが、自然をみくびってナメてかかるよりずっとマシだと思っています。何かあったらスキー場のせいだとか、何かあったら誰かが助けてくれる、といった甘ったれた気持ちで山に踏み入っては絶対にいけないと自分で自分に言い聞かせておりましたが、その一方で本当に何かあったらどうせ自分ひとりでは何もできやしないのだということもわかっていました。なので、ビビらなきゃいけない時はちゃんとビビっておいてよかったのだ、ビビるべきなのだと思っています。

この日はG7ゲート(ええ沢ゲート)からもコース外に出てみました。こちらは斜度も緩く、滑走痕も多数あってG4ゲートを出た時ほどの強い不安は覚えませんでしたが、途中で同行のS夫妻とはぐれて広い森の中でたったひとりになった瞬間はやはりちょっと怖かったですね。

しかしその時はそれと同時に、「俺は今、冒険をしている!」という興奮もありました。文明社会からはほんの数十メートルなんですけどね。文字通り森閑とした森の中でたまたま出くわした小さな広場の真ん中にたった独りで佇んだとき、なんとも名状しがたい感動に襲われました。360度見回しても人間は自分だけ。文明を思わせるものは何もない。なにこの大自然

しかしええ沢はどうやら人通りの多いところで、ほかの滑走者とも遭遇するので(=ごくたまに樹々の彼方に人影が垣間見える時がある、という程度ですが)、落ち着いてルートを探しながらコース復帰できました。

コース外は本当に何から何まで自然のままで、当然のことながら「スキーヤーが快適に移動するための配慮」がいっさいありません。間違ったほうへ進めば引き返したり登り返したり、それがイヤなら60〜70°はありそうな絶壁を飛び降りなければいけなかったりします。ええ、飛び降りましたとも……(横向きに、ですけどね)。

つまり油断すると簡単に進退きわまります。ボーッと滑っていれば自動的にリフト乗り場に着く、というようにはできていないということです。それは裏を返せば、その気になればコース内では到底望み得ないような地形や条件をいろいろ楽しめるということでもありますね。

ニセコのコース外滑走は、整地され管理されたゲレンデとはまるで別世界、というか別種のスポーツでした。それはとてもエキサイティングだということはよくわかりました。しかしかなり体力を消耗するし、深雪・不整地を滑走する技術もある程度は必要です。そしてファットスキーはほぼ必須と言ってよいでしょう。少なくとも、初心者・初級者がオンピステ用のスキーを履いて気軽に楽しめるような場所ではないでしょう。

ゲートは14時過ぎには閉まってしまうし、大自然に圧倒されて萎縮モードの私は「もうゲート外はお腹いっぱい」という気分になっていたので、夕方からはニセコのこれまた素晴らしい整地を力いっぱい滑り倒すことにしました。またまたナイター時間まで足腰立たなくなるまで滑ってニセコ二日目も終了〜。

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暮れなずむ羊蹄山

posted by Gyochan at 01:06 | Comment(75) | TrackBack(0) | スキー

2014年02月18日

マスコミが報道してくれないって?

先週末のバレンタイン豪雪、今も各地で影響が続いていますが皆様ご無事でしたでしょうか。被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。

毎度。俺です。

私は土曜日に石打で滑るお誘いを受けていたのですが、圏央道も関越も通行止めでしたし、そもそもクルマを車庫から出せる状態ではなかったのでキャンセルさせていただきました。クルマのタイヤが雪で隠れかかっていましたから、最高で60cm近い積雪があったことになります。何年かぶりで雪かきというものをして、火曜日の今日になってようやくその筋肉痛が引きました。スノーダンプほしいなあ。

さて、今回はふだんそれほど大雪が降らない地域を豪雪が見舞い、備えの無さゆえに集落あるいは地域ごと孤立するという事態が各地で発生していました。とりわけ山梨県内は深刻だったようです。

山梨孤立の報は、マスコミのニュースよりもSNSのほうが早かったですね。雪に閉じ込められた人々から直接発信される悲痛な叫びがfacebooktwitterで次々とシェアされ、回覧されてきました。

そうした投稿でよく目についたのが、「マスコミはこのことをまったく報道してくれません!」という恨み節。そしてそうした投稿を見て義憤に駆られて行政やマスコミに対して怒りの声をあげる(被害区域外の)一般市民。

現地の方にしてみれば、深刻な被害が出ているというのにマスコミがこれを報じないのは「故意に無視された」「黙殺された」「報道する価値がないと判断された」と感じて腹が立つのかもしれません。そして野次馬がそれを行政やマスコミの怠慢に帰したがる意識もわからなくはありません。大手の配信するネットニュースの中には訳知り顔でソチオリンピックにからめたトンチンカンな謎解きをしてみせる噴飯ものの解説記事もありましたね。

しかし私は、マスコミの報道が遅れた事情もなんだか察せられる気がします。

事態が深刻なほど、それが報道されるまでには時間がかかるんじゃないかと。

まず、報道に期待されること、一義的な社会的使命って何でしょう。

客観的事実迅速かつ「正確」に伝えることだと思います。この正確さについて考えてみます。

報道機関は、伝聞、また聞きといったあやふやな情報を右から左にそのまま報道することはありません。基本的には報道機関自身が直接取材して確証を得た情報か、そうでなければ企業や公的機関の報道発表でなければ報道しません。いかに確度の高いと思える情報であっても、それが伝聞であれば必ず一次情報源(=当事者)にあたって裏付け取材(ウラを取る)をするはずです。私は報道関係者でもなんでもありませんが、これはたぶん常識だと思います。

たとえば報道機関の記者の誰かがSNS上で被災者の悲痛な叫びを目にし、これを報道すべきだと考えた場合も、当然の手順としてウラをとります。ソースがその投稿だけでは精緻に作りこまれたデマと見分けがつきませんし、発信者が何かを勘違いしている可能性を排除できません。とにかく、裏付け取材が必要になるわけです。

今回、山梨の惨状がなかなか報道されなかったのは、このウラがなかなかとれなかったからだろうと私は考えています。

以下は私の想像です。

今回、報道機関の記者が自ら孤立集落におもむいて取材することはできませんでした。なぜそう言い切れるかって、記者が現場にたどり着けるのなら、そこは孤立していないじゃないですか。つまり直接取材は不可能。だとしたら、役場など身分・所在のはっきりした場所に電話取材するか、公的機関の発表に頼るしかありません。しかしあの時、市町村にどれだけの情報収集能力があったでしょう。役場も、職員の自宅も、それぞれをつなぐ道路もすべてが雪で閉ざされ、状況を正確に把握するのにはかなり時間がかかったのではないでしょうか。

お役所の発表する情報は報道機関に輪をかけて正確でなければいけません。「孤立してるっぽい」「○人くらい閉じ込められてるかも。あ、いや、そんなにいないかも」といったあやふやな情報では発表する意味がありませんよね。孤立したと言い切るためには、そこへ通じるすべての道路や公共交通機関が不通で、確かに外界と隔離されてしまったエリアが存在することを確認しなければいけないわけです。どうやって確認したんでしょう。今まで経験したことのない1m以上の積雪に囲まれ、除雪能力もない中でこれをすることの困難さは、この日自宅で雪かきをするハメになった人ならおぼろげに想像できるのではないでしょうか。

つまり、孤立しているのになかなかそれが報道されないまま過ぎたもどかしい時間というのは、被害を軽んじて放置していた時間ではなく、具体的な一次情報をかき集めて発表・報道が可能な確度に達するまでに要した時間なのではないか、その間情報収集は必死で行われていたのではないか、と私は想像しています。

やがて様々な機関による調査で多方面から状況把握が進み、17日の段階では各地の状況が(おそらく正確に)報道されるようになったのはご存知の通り。義憤の声をあげていた野次馬たちの溜飲も下がったようですが、被災者はともかくとして、はっきり申し上げて野次馬たちが騒がなくてもきっと物事は同じように推移したことでしょう。行政も報道も、言われなくても果たすべきことを粛々と果たしていただろうと思います。

何を言いたいのか、よくわからないですかね。ですよね。

SNSの全能感に酔いしれている人たちが考えているほどには、世の中そう大きく変わっちゃいないんじゃないかな。っていうこと。

posted by Gyochan at 22:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | その他

2014年02月15日

大自然にもほどがあるニセコ(2)

毎度。俺です。

昼過ぎにニセコに着いた我々は、その日はひとまずグランヒラフエリアで遊ぶことにしました。ホテルがすぐふもと、ホテルニセコアルペンなので。

いやあ、広い。

広いし、雪質が、なんか、ヘン。ワックスはしこたま入れてあるのに、板が全然滑らない……。雪温が低すぎるようです。ガリウムのブルー(-12°〜-3°)では手ぬるかったようです。ハイシーズンの北海道ではグリーン(-20°〜-10°)を入れなきゃいけないのかよ!

そして、斜度のゆるい場所をゆっくりとプルークで徐行していると、足元から何やら楽しげな音がしてきます。

♪♫♭♬♯♬♭♫♭♫♭♬♪♯♫♫♪♭♬♪♬♫♯♬♭♫♬♪♫♫

弦楽四重奏団がめいめい好き勝手に練習してるみたいな音が左右の板の下からステレオで聞こえてきます。そりゃあもう騒がしいです。本州のスキー場でも雪がキュッキュ言うことはありますが、ニセコは音色も音量も全然違います。この音楽を聴けただけでもひとつ貴重な経験をしました。

板の温度が下がってくるにしたがって滑走性は良くなってきましたが、やはりスケーティングではつっかえるような抵抗感がぬぐえません。しかしそれが不満なのは平地・緩斜面だけで、斜度のある場所を滑っている限りは気になりません。というか、雪質の良さによる滑りやすさがすべてを帳消しにしています。

ニセコの整地はたいへんよく締まったゲレンデ。芯が硬く表面がやわらかい感じでエッジがとてもよく噛みます。「自分がうまくなった気になるスキー場」は私の今までの経験でもいくつかありますが、ニセコのうまくなった感はハンパないですね。これはきっとルスツなど北海道の別のスキー場でも同じことなのでしょう。この味を覚えてしまうのはよくないですね。よくない……。

ゲレンデ幅がやたら広い上に人口密度も低く、ゲレンデを取り巻く地形もやたら広大で、とにかくスケール感が狂う。スケール感が狂うということは、スピード感が狂う。なので、ともすればスピードオーバーになる。

同行のS君「さっきすごい勢いでカッ飛んでいったな
俺「は? 俺?

当人にはスピードを出しているという意識がない。でも、ゲレンデが空いていて広い上に板がコントロールしやすいので取り立てて問題がない。なんだこのスキー場は。しかも斜面は地形に応じて時おりねじれたり斜度が変化したり片流れになったりと、長距離を流していても飽きがこない。なんだこのスキー場は。

さらに驚いたのは外国人の多さ

まず間違いなく、外国人客のほうが多いですね。その多くは欧米の方々。いわゆる青い目の外人さんたちです。この日私はミドラーにスイスナショナルチームのレプリカウエアを着ていたのですが、レストランで当のスイス人たちから嬉しそうに声をかけられました。「お前スイスか! 俺達もスイスだぜ?」うっかり他国のウエアを着てこれないですね(笑)。アジア系の方々もいましたが、ちらほらという感じ。

結局、初日はナイターの時間まで食い込んで20時近くまで延々と滑り続けてしまいました。グランヒラフのナイターエリアはヒラフゴンドラ(1,878m)のカバー範囲。これかなり広大。2kmのロングをゴンドラで回しまくれるナイターというのは本州ではなかなかお目にかかれないのではないでしょうか。しかもナイター照明が点灯し始めてからのゴンドラ乗り場はがら空きでした。

そんな具合で、へとへとになるまで滑り込んだ初日でした。

翌日はいよいよゲートの外に出てニセコ名物のオフピステ滑走となるわけなのですが、長くなったのでまた次回。

以下、アルバム。

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到着直後はこんな雪でした。これはキング第3かな

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私をニセコにいざなってくれたS夫妻。ふたりとも20年以上のつきあい

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午後2時頃には急に晴れ上がり、羊蹄山も姿を見せました。
レストハウス「キングベル」より

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3人組の外人さんのうちふたりが私と同じ板を履いていたので思わず写真をせがみました。
K2 Iron Maiden。どうもレンタルだったようですが

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気温はマイナス14℃。この巨大な温度計でみなさん記念写真を撮っていました

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実を言うとナイターは今回が初体験なんです私。いいものですね

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今回のお供はもちろんファット板。K2 Iron Maiden。
でもニセコを滑っているファットの中じゃセンター90mmは細いほうかも

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夜はニセコの街に繰り出しました。

posted by Gyochan at 18:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | スキー

2014年02月13日

大自然にもほどがあるニセコ(1) [day.24〜26]

毎度。俺です。

雪仲間S夫妻に誘われて北海道ニセコに行ってきました。

人生初北海道!

大学時代から20年以上のつきあいになる雪バカのS君はこれまでにも何度もこのブログに登場してもらっていますが、彼はニセコのオフピステが大好きで年に何度も通う惚れ込みよう。前々から「いつか一緒にニセコに行くぞ!」と誘われていて、それがやっとかなった次第。

日程は2/7(金)〜2/9(日)の2泊3日(金曜日は有休をとりました)。首都圏では土曜日にドカ雪が降ってたいへんだったようですが、うまいことかいくぐる結果になりました。

朝早い飛行機で羽田から新千歳へ。そこからバスでニセコグランヒラフまで2時間ほど。お昼には宿泊先のホテルニセコアルペンに着いていました。遠いような近いような

さて、ニセコについて。

ニセコニセコと言いますが、ニセコアンヌプリ山(標高1,308m)の東側全域に4つのスキー場が広がった広大なスノーエリアのことを全部ひっくるめてニセコと呼んでいるようです。要するに、でっかい山の片側半分が全部スキー場なのですね。

コース図

ニセコはでかすぎて全山コース図ともなるともはや何がなにやら

4つのスキー場はそれぞれ山頂付近で連結していて、相互に滑り込みも可能です。北から「ニセコ花園リゾート」「ニセコマウントリゾートグランヒラフ」「ニセコビレッジスキーリゾート」「ニセコアンヌプリ国際スキー場」の4つ。全山リフト券ならすべて自由に滑れますので独立したスキー場というよりエリア分けのような感覚でしょうか。

エリアとは言いましたが、ひとつのエリアだけでも本州の小さなスキー場なら3つ4つ軽く呑み込んでしまうほどの規模があります。それが4つ並んでるわけで、まずその広大さにびっくりです。おそらくニセコの全容を一望しようと思ったらお向かいの羊蹄山に登って眺めるしかないでしょう。

僕の尊敬するゴズロフさんのブログにちょうど同じ日に羊蹄山から眺めた写真がアップされていましたので敬意をこめて無断転載します(笑)。よ〜く見れば私たちも写っているはずですよネ……。

ニセコアンヌプリ全景

羊蹄山からのニセコ全景。ちょうど羊蹄山側の山肌全面がスキー場になっている

さて、ニセコの特徴は馬鹿でかいことだけではありません。

むしろ一番の特徴は「ゲート」にあると言ってもよいでしょう。

我々の慣れ親しんだスキー場はコース外の滑走が厳しく禁止されています。それはニセコも同じなのですが、ニセコの場合、条件が整うとスキー場外縁の数カ所に設けられたゲートと呼ばれる場所で規制ロープがオープンし、そこから山頂や隣接する林の中へ出て行くことができるのです。

ゲートからニセコアンヌプリ山の山頂までハイクアップして、スキー場の北側に広がった広大無辺な斜面を滑降するもよし、満々とパウダースノーをたたえた林の中を、樹々を縫ってツリーランするもよし。本州のスキー場ではまず楽しめない、ワイルドなサイドカントリー滑走を楽しむことができます。もちろん、その後ちゃんとスキー場管理区域内に戻ってくることができます(迷子にならなければ)。

ゲート図

9つのゲートが設けられ、天候などの条件・状況によって開くゲートが決められる

ただし、スキー場がゲートを開けたからと言ってそこから先で発生した出来事にスキー場が責任を持ってくれるわけではありません。ゲートが閉じているのは「出たら死ぬよ」という場合であり、ゲートが開くのは「死なずに戻る自信があるならスキー場も止めはしないよ」という場合です。要するに開いてる時は出ても構わないということなのですが、それはすなわち何かが起こっても構ってもらえないということでもあります。

今回、ゲート外の滑走経験が豊富なS君がガイド役になってくれたので私は死なずに戻ってくることができましたが、とてももう一度ひとりであそこへ行く勇気はありません。死ぬか命を落とすかのどちらかだろうと思います。だって、簡単に死ねる場所だらけでしたもの。

ニセコのアウトラインを紹介するだけでずいぶん字数を使ってしまいました。

続きはまたいずれ。

posted by Gyochan at 23:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | スキー