日曜日はいつもの悪友たち(K氏:クワトロ、I氏:CAAD8)とサイクリングという名の部活。もはや部活。
前回の三増峠練が意外に楽しかったので、今回もその方面にしました。ただ三増峠だけではチョット物足りないので、周辺にうまくくっつけられるいい道がないかと探ったところ、ありました。
半原越え。
三増から宮ケ瀬に抜ける峠道のようです。これ行ってみようか。
登り口からの標高差はだいたい400mくらい。7%くらいの勾配をしばらく登り、棚があっての、後半戦はずっと10%オーバーというスペック。わたくし的にはかなり久しぶりの本格派のヒルクライムです。
なんでこんなコースを提案してしまったのでしょう私は。今でも後悔しています。後悔先に立たずと申しますが、今回のわたくしは後悔だらけ、でございます。
最大の後悔は、登り口の直前にあった短い激坂で脚を使い果たすという失態。結局、ここでバコーンと上がった心拍と脚の乳酸が回復しないまま半原越えに突入することになり。
前半の7%セクションはそれでもどうにかやり過ごしましたが、10%セクションに入るやいなや心拍数はうなぎ登りに。たまらず足つき……。
Iも同じ場所で足をつきましたが、Kだけはじわりじわりと超スローモーションのダンシングで登っていきます。どうやら「休むダンシング」を完全に会得したもよう。
私はと言えば、一度は自転車にまたがり直しましたがまったく前に進まず二度目の足つき。しばらく押して歩いたものの、歩くと心拍が全然下がらないのでしかたなく路肩に座って息が完全に整うまで無念の休憩……。
みじめに補給食のようかんをかじりますが、悔しくてちっとも味がしません。しかし、家で凍らせておいたボトルの水は最強にうまかった(この日はかなりの炎天下でした)。
仲間をだいぶ待たせてしまいましたが、その休憩からは心拍を上げすぎないように気を配りながらそろりそろりと登攀し、その後は足つきせずに登頂しました。
私を待ちくたびれたKとIはそれでもオトナなので「遅えよ!」などとは言いません。しかしこの日はむしろ言ってほしかった……遅くていたわられるのはむしろヘコむ。
ともあれ峠征服(?)の余韻をしばらく味わってからいそいそと反対側へダウンヒルすることにしました。コンビニか自動販売機で冷たいジュースが飲みたい。標高差約330mを一気に下り降りました。実に東京タワーひとつぶんです。これは爽快だった。
降りきったところにおあつらえ向きの自販機。赤コーラをぐびぐび。水も補給。山ひとつ越えるのにこんなに飲んだり食ったりしなきゃ走れないんだから、燃費だけなら原チャのほうが何十倍もオトクですね。
で、これはルートを引いた私にも想定外だったのですが、半原越えを降りきった地点から宮ケ瀬まで、8%近い勾配で100m以上をまた登らなければならなかったのです。I氏はこのダメ押しがかなり効いたようです。私はと申しますと、あれだけ動かなかった脚がなんだか妙に回り始め、かなり調子よく宮ケ瀬まで踏み切ることができました。
その後も私の脚は上り調子。休むダンシングの再確認に余念がないKと余禄の坂にダメージを受けているIを尻目に大逃げを敢行。宮ケ瀬湖畔をめぐる平坦基調の道を気持ちよく飛ばします。
「ロードバイクの楽しさってこれだろ! このスピード感だろ!」
苦痛に全身をきしませながら時速ひとケタ台の走行を強いられるヒルクライムのストレスから解放され、時速30km/hの風にいっとき酔いしれます。あれだけ苦しかった山越えの後にこれだけ踏めるのが不思議でしたが、同じような現象は以前にも経験しています。もう売り切れたと思った脚が復活するんですよね……。
ラスト休憩に寄ったコンビニで、サドルバッグのチャックが開けっ放しだったことが発覚。ヒルクライム中、ずたぼろに疲弊して補給食を取り出したときに閉め忘れたもよう。補給食やチェーンロックなどサドルバッグの中身をバラ撒きながらヒルクライムしてしまったようです。ズボンのチャックでもたまにやってしまうんですが、これはショックが大きかった。サイフを入れていなくてよかった……。
最後に、西橋本のマクドナルドで昼食しながら反省会。マックのポテトはしょっからいですが、この時ばかりは自分の腕や脚をなめたらそっちのほうがしょっからかった。汗が乾いた白い結晶がびっしりと目で見えるほどでしたから。