毎度。
わたくし35でロードバイクを手に入れ今40でこうしてハマッておりますが、実は高校時代に狂おしくロードレーサー(当時はこう呼んだ)にあこがれていたことがありました。もちろん10万も20万もする自転車など高校生で買えるはずもなく、小遣いはサイスポに消えておりました。
今思えば、私がロードレーサー(の記事を読むこと)に夢中になっていたあの時代は、色々な技術革新がいっせいに起こっていて、とても面白い時期だったんじゃないかと思います。
主力は依然クロモリでしたが、アルミ、カーボン、チタンといった新素材が出揃ったばかり。ブリヂストンがレイダックというブランドでアルミのフラットバーロードを発売したり。メイン三角だけアルミであとクロモリなんて自転車もあったなあ。
シマノは SIS という位置決め機構を売り出しまくっているところでしたね。あの頃のシマノのパーツはカッコよかった。モダンでね。中でも大好きだったのがシマノの初代アルテグラね。リアディレイラー(RD-6400)の、テンションプーリーのところのプレートに窓がないのよ。これ。
うん、まあ、窓がないのってアレじゃん? って言いたい気持ちはわかりますがそれは最後に出てきます。今見てもすっきりとシンプルな、いいデザインだと思いませんか。なんというか、美しいモノを作ろうという気概が見えます。まだアルテグラっていうロゴはないですね。600EX の後継で 600 アルテグラって名前でした。名前から 600 が落ちたのはいつだろうか。
さて、おりしも時代はバブルに向かってるところだったから、「オシャレなだけのロードバイクコンポーネント」なんていう今じゃとても考えられないようなコンセプトの製品もありました。
これも素敵です。シマノ Santé(サンテ)。写真のRディレイラーはロングケージモデル(RD-5001-LS)ですが、もっとロードっぽいショートケージのもの(RD-5001)もあります。写真が見つからなかった。これもほら、プーリーのアウタープレートに窓がないでしょ。かっこいいですよ、窓なし。
サンテはとにかくデザイン性を全面に打ち出した高級コンポで、価格帯はデュラの下、600 の上。全部のパーツにパールホワイトの焼付け塗装がしてあって実に美しかった。どうして自転車ブームの今、こういうコンポがないのか本当に不思議。女性向けのかわいいピンクのロードに無骨な 105 とか似合いませんよ全然。
んでまあ、窓なしディレイラーが好きというエントリーなんで、最後にこのパーツに締めていただきましょう。
Cレコ様です。ははーっ。
なお、サンテとCレコ様の写真は DISRAELI GEARS - A derailleur collection からいただきました。