2011年08月01日

減っていく体重

前回からの続き

特定保健指導によって立てられた行動計画、その多くは「ご飯のおかわりをガマンする」「駅まで歩く」などの当たり前なものであったが、目玉と言えるものがひとつあった。

「週に一度以上スキーをする、もしくは自転車に乗る」

メタボ判定を受けたのが4月で、スキー好きにとってはまだオンシーズン。ほとんど毎週のようにスキーにでかけていた私は、体重こそ変わらないものの体型が変わってきていることを実感していた。ブッたるんでいた体のあちこちが引き締まってきていたのだ。「あれ? こんなところにくぼみがあったっけ? こんなところが盛り上がってたっけ?」 といった感じで。

私の保険指導にあたった管理栄養士さんにスキーがいい感じであることを告げると、

「でももうすぐスキーシーズンは終わってしまいますよね。何か、オフシーズンも続けられる運動はありますか? ジョギングとか……」
「いや〜、走るの大キライなんですよね。そうですね……あそうだ、自転車を持ってます。ロードレーサーっていう、競技用の」
「ではそれに乗りましょう。乗ってください(ビシィ」

と、あっさり自転車に乗ることを決められてしまった。

そうだ、私はロードレーサーを持っていたのだ。5年ほど前に、ほぼ新品のキャノンデールをほぼ半額で友人から譲り受けた。買った当初こそ喜んで乗っていたが、いつしか家でホコリをかぶってしまっていたのだった。一時期ハマッて、ローラー台まで買ったもんなあ。あれに再登場願うのは悪くない。自転車に乗るのは大好きだし。さらに言えば、スキーのオフトレに何をするかそろそろ計画を立てないと、と考え始めていたところだったのだ。自転車、ピッタリではないか!

GWまではスキーに打ち込み、GW明けからは自転車に乗ろうと決意した。しかし、5月は仕事でほとんど毎週末休日出勤という有様で、結局、実際に乗れたのは6月に入ってからだった。

さいわい、自宅の周辺は多摩サイや尾根幹線といったサイクリングに好適なコースにめぐまれていて便利。地元を低負荷高ケイデンスで毎週末じんわり2時間くらい走ろうと決めた。

レースに出るわけでもヒルクライムをするわけでもなく、自転車に乗る目的は減量と決まっているので気分的なハードルは低い。時速何キロ出さなきゃとか何マイル走らなきゃとかの縛りは設けず、「まあまあ運動になってるな」くらいでよしとする。ただし毎週末1回は走ること。

たちまち、体重がするすると落ち始めた。自転車に乗るやいなや減り始めた。

81〜83kg あたりを行ったり来たりしていた体重が、75kg まですぐに落ちた。月に 2kg 以上ずつ落ちていった勘定だ。こんなに簡単なのか。今は 74kg ちょうどくらいで少し停滞していて壁にぶちあたった感があるが、それにしてもここまでの道のりはたやすかった。

見た目も変化してきた。自転車に乗り始めて1ヶ月くらいで早くも「やせたね」と社内で声をかけられ、ひさしぶりに会う友達も口々に「やせたね」を連発。これは気持ちいい。ベルトの穴がどんどん奥へ進んでいく。衣替えで出してきた去年の短パンはブカブカではけない。俺ってやせてる!

真っ先に落ちたのはおそらく内臓脂肪だろう。おなかのタプタプ感はそのままなのに、ベルトの穴は減っていくのだ。横から見たときのお腹の厚みが薄くなっているのがわかる。「内臓脂肪はたまりやすく落ちやすい」「皮下脂肪を定期預金とすると内臓脂肪は普通預金」など言うがその通りだと思った。

やがて、全身まんべんなく皮下脂肪に覆われてのっぺりとしていた身体のそこここに見慣れぬ起伏が現れてきた。これまでの人生で一度も観察されたことのなかったくぼみ、溝、出っ張り、隆起があちこちで確認されるようになった。皮下脂肪も落ちてきているのだ。

メシをちょっと軽くして週末自転車に乗る、たったこれだけのことなのに目に見える効果があらわれてきた。こうなるとはずみがつくというか、モチベーションがあがってくる。缶コーヒーを買うときにためらいが出る。ご飯をよそうときに理性が働く。空腹は満たすのではなくまぎらわすようになる。「昨日減らした 500g が、これを食うと無駄になるな」と思う。いよいよ毎日の体重計測が気にかかるようになる。

なんだか以前とは別人のように減量にこだわり始めた私だけれど、空腹でイライラして人に迷惑をかけたり、仕事で能率が落ちたりミスが増えたりするのはオトナとして絶対にNG、と心に決めているので、食うところではきちんと食うことにしている。

朝はミニストップのグリルドッグといううまいうまいホットドッグを食うし、昼も弁当を食う。夜だってあんまりお腹がすいていると眠れないのでどんなに遅く帰っても抜くことはしない。あくまでも食事は体重が大幅に増えないようにコントロールするにとどめ、減量は自転車をメインとする。フィジカルにもメンタルにも、今のところこのやり方が自分にはピッタリのようだ。

posted by Gyochan at 13:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | メタボリック

変わっていく生活習慣

前回からの続き

メタボリック予備軍の特定保健指導として、毎日の体重計測と毎週の腹囲計測、そして行動計画の実行状況の記録を義務付けられた。WEB上にマイページを持たされ、そこへ記入していくのである。

正直めんどくさい。

最初のうちは、「どうせたいした動きなんかないんだから一週間くらいずつまとめてつければいいや」、と入力をサボッていた。しかしまあ、一週間分の記録なんかとうてい覚えていられるものではありませんね。結局、毎日入力せざるをえないことに気づく。

めんどくさいけど毎日やらなきゃいけないんだったら、めんどくささを軽減する工夫をしなければ。

最初にやったのは体重計をクローゼットの前に常設すること。クローゼットの前に体重計を置いておけば、毎朝出勤前に必ず服を着替えるのだから、服を脱いだついでに体重を量れるし、毎日かなり正確に同じ時刻の体重を記録できることにもなる。

次にやったのは、会社のPCのWEBブラウザのスタートページを保健指導のマイページに設定すること。出社してPCを立ち上げるとまずマイページがあらわれる。即座にログインしてその朝の体重と前日の行動を入力する。メールチェックやスケジュールの確認はそれから。

このふたつでめんどくささはかなりマシになった。と同時に、かなり意識が変わった。朝いちばんに自分の体重と向き合うこととなり、会社に出社するなり保健指導内容を再確認することになる。その日一日、生活習慣の改善をいやでも意識することになる。

毎朝体重を計測していて驚いたのは、前日の生活態度はかなりあけすけに翌日の体重に反映するのだ、という事実。昼・夜が外食だったりするととたんにピョコーンと体重が増える。夕食をちょっと物足りないなという程度におさえておくと、翌日の体重は前日をキープする。

こうなると、毎日の体重が気になってしょうがない。

この、体重が気になってしょうがない、体重のことが頭から離れない、という気の持ちようが減量の第一歩なのであった。(続く)

posted by Gyochan at 12:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | メタボリック

メタボリック予備軍判定

今年4月の健康診断で「メタボリック予備軍」という判定をいただいた。

まあそうだろうな、という感想。

去年スキーにハマるまでの40年弱、ひたすら運動ギライの食事好きという人生を送ってきた。おでぶちゃんと言われることはないがスリムと言われることも決してない「ちょい太」スタイルを長年維持し続けてきた。子供の頃からまったくブレることなく「ちょい太」。これはこれで立派なことだと思っていた。

成人してからも 2〜3kg の増減はあるものの一貫して 80kg あたりをキープしており(身長は 179cm)、特に努力せずとも体重が増えていかないので、少し太めだがこれが自分のベスト体重なのだろう、と勝手に楽観視していたのだった。

だがオレはメタボだった(正確には予備軍)。

メタボの判定基準 は調べればたちまちわかると思うので割愛。私は腹囲が95cmあり、かつ中性脂肪とHDL(善玉コレステロール)の値が基準値を超えたため「予備軍」という判定となった。

健診は毎年受けてるんだからもう少し早めに強めのアラートを出してくれればよかったのに、と思ったけれど後の祭り。特定保険指導というものを受けることになった。

まず管理栄養士さんと相談して生活習慣を見直す。日ごろの食生活や運動を洗いざらい棚卸しして、その中から改善できそうなポイントを抽出していくのだ。

「夕食ではご飯のおかわりをやめる」
「野菜を必ず一種類食べる」
「マヨネーズの代わりにドレッシング、できればノンオイルのものを使う」
「駅から自宅までバスの代わりに速歩で帰る」

といった行動目標を立てていく。この行動計画を守っているかどうかを日々チェックしながら、診断時 80.0kg の体重を 77.0kg に、95cm の腹囲を 90cm に、半年かけて減らしていきましょう、ということになった。

この特定保健指導の主眼は測定数値の向上ではなく、あくまでも「生活習慣の改善」にあるそうで、だから習慣化できないような(目標を達成したらすぐにやめてしまうような)行動計画は立てない。つねづね健康を気にかけることを習慣化すると言ってもよい。

行動計画のチェックと日々の計量の結果は、WEB上にマイページをひとつ与えられて、そこへ毎日記入していく。10月まで毎日である。

こんなことやってられるか、と思った。(続く

posted by Gyochan at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | メタボリック